メルクマール

日本は人型ロボットの開発で世界をリードしていますが、それは『フランケンシュタイン・コンプレックス』が無いから、かもしれません。

『ヒトES細胞』の研究も日本が進んでいますが、クローン人間につながる技術なので、やはり西洋人には相当な抵抗があるようです。アメリカでは公的資金でヒトES細胞の研究をすることを禁止しているくらいで。　ちょっと話が逸れました。

日本人は無邪気にロボットを研究していますが、これがどんどん進歩して、人間と見分けがつかないようになると、「もう人間扱いするべきではないか」という時点に達するでしょう。倫理的に重い問題ではありますが、日本人には、二次元キャラを『嫁』と呼んだり、無機物や駅でさえ擬人化するメンタリティーがあるので、大丈夫じゃないかと思えます。日本の未来は明るいな。

智樹も、イカロスやニンフを「普通の女の子」として受け入れていて、二人を縛っている『新大陸』の連中に怒りを感じ、「ぶん殴ってやりたい」と思っている。これは、キョンと長門の関係を思わせます。「女の子なんだから、身を挺してでも守るべき」と思っていて、「ただの作り物」という意識は全くありません。

一方で新大陸の連中は、「飽きたら捨てるおもちゃ」くらいにしか思っていませんね。むしろ、エンジェロイドをいじめて楽しんでいる。この点で、智樹と新大陸のマスターは相容れない存在であり、対決するのが必然でしょう。

その場合、イカロスは智樹側に付くはずですが、ニンフはどうするのか。心情的には「智樹がマスターなら良かった」と思っているようですが、彼女の意思ではどうにもならないわけで。首輪のインジケータ・ランプが、だんだん減っているのも気がかりです。あれは何かのタイムリミットを表しているのでしょうか。

男の子であれば、一度は女の子になってみたいという願望（ただし美少女に限る）はあるはずで、今回はその妄想を具現化したものでした。守形先輩もムッツリスケベだけれど、スケベ心とは「未知なるものへの探求」であり、つまり男のロマンです。新大陸も女湯も、等しく男のロマンだと言えましょう。

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