いくつか謎は明らかになりましたが、アルファルドの考えていることは依然として謎で、それが核心なのでしょう。CANAAN 第9話 『過去花』 の感想です。
アルファルド回だったと思いますね。カミングスとのBB弾の応酬は面白かった。 兵士でもなさそうなカミングスをわざわざヘリに乗せたのは、リャン・チーを殺そうとした時にどう反応するかを試すためで、この結末は想定していたのでしょう。そこまでさせる「愛」とは何なのか、分からないから理解したいということなのかな。
そしてカナンとの”過去話”。アルファルドは、シャムの寵愛がカナンに移ったのが気に入らなくてシャムを殺した、というように見えますが、たぶん違うのでしょう。そうだとしたらカナンを殺すべきだから。
・カナンの本当の名は「絶望」
・アルファルドとシャムは同じ”色”をしている
というのがきっとヒントであり、そこから導かれる仮説はありますが、まだ書かないでおきます。
次回、アルファルドは”フラワーガーデン”を壊すらしいですが、どういうことでしょうか。そもそも自分が始めたことなのに。実は、CIAの細菌兵器実験を知った蛇(アルファルド)が、せめて犠牲を少なくしようとして効ウイルス剤の投与を提案した、というのはどうでしょう。強化人間を作ることを口実にして。無理があるかな。。
CIAがテロリストと組むのは、実際にあるんですよね。アフガニスタン侵攻のときは、ソ連の敵であるタリバンやアルカイダにCIAから武器や資金が流れていました。アルカイダはCIAが作ったという説もあるくらいです。そういうことへの批判も込められているのでしょう。この作品では、もっぱらアメリカが悪役なんですよね。
あと数話のはずで、からまったストーリーをどうほぐしてくれるのか注目したいと思います。
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なるほど、「アメリカは後ろ暗いこといっぱいやってんだ!」という感じの作りになっていますが、作中では「被害者」でもあるので、必ずしも「悪者」扱いではないように思ってしまいましたが…これはちょっと仕事の関係で、私の倫理観(感)がマヒしてるのかも?気をつけないと(汗)6~7話あたりは、爆撃の敢行に「うわーひでー、でもこの設定なら当然こうするわなー」と思ってしまいました…
たぶんおっしゃるところの文脈からすると、CIA(のおそらく軍事部門)がウーアウィルス散布の下手人であるという展開が問題なのでしょうが、流れからするとアメリカ政府内にも「蛇」のメンバーが浸透しているのかなということを感じさせ、これも「アメリカは被害者でもある」というところに足場を置くものになっていると思います
どちらかというと、いわゆる「陰謀論」をフィクションのネタとしてうまく使っているなという感じがします。「ユダヤ陰謀論」や「軍産複合体陰謀論」「ケネディ暗殺の真相論」など、どれをとっても「私的な巨大資本が公的な国家を侵食している!」という論点を含んでいて、この作品の「軍事企業を隠れ蓑にしたテロ組織が…」というのと似ています。まあ、「蛇」自体はアルカイダ(スポンサーはオイルダラーと言う)と似ていると私も思いますが(笑)
この作品が「反米的」な印象を与えるいま一つの特徴は、敵味方の双方が西側の兵器を使用している点であろうと思います。ヘリくらいはハインドでも出すかと思えば、これも…。こうした点も、冷戦後に一般化した傾向という気がします。今ちょっと調べたら、昨今のフィクションに出てくるテロリストさんは皆さん西欧の最新式の銃器で武装してますね。逆に、ピカレスク系の作品で主人公が(たぶん)闇市場の安いAKを使うという光景も目立つようですね(笑)仄聞するところでは、これは必ずしも絵空事ではないようですし、「AKを持ってる奴が悪者」というのがリアリティを持たなくなってきた時代を反映していると思いました。まあ深夜ですから、これを見た子供がニュースで米軍やNATO軍などを「悪者だ―」と言ったりすることを顧慮する必要はないのでしょうけどね(大笑)
付言しますと、(対ソ)アフガン戦争当時はタリバンやアルカイダを「テロリスト」とは言わなかったわけですが…じゃあ何なのかと言ったら「民族解放闘争」の「武装抵抗組織」ですよね(笑)悪くて「ゲリラ」です。ああ、日本の右翼がムジャヒディンを「自由の戦士」と持ち上げてた時代が懐かしい(笑)この辺は、タリバンやアルカイダのいけないところはどこなのかということで、観点が変わってくると思います。私個人はテロという「方法」が嫌いで、赤軍派も嫌いなら右翼の「憂国」のテロも嫌い、さらに実は(実物の)新撰組や幕末志士のテロも好きではないのですが(小説やマンガ、アニメのは好きという矛盾 笑)、その辺でもこの作品への見方は分かれてきそうですね
いや、熱くなって長文失礼しました。今ちょうど、作業しながらこういうことを考えさせられる仕事してるもんで、大マジで番組を見、ご記事を拝読しました。なんかちょっと前にもこんな話をしたなーと思ったら00ですよ。やはりテロリストが主役だとこんな話になりますね(ああよかった、比較的理性的に書き終わった 笑)
それでは失礼します
その流れもあって、この物語ではアメリカが悪役なんだなと思ったのですが、違うのかもしれません。
ただ、中国を悪役にできない大人の事情はあるのだろうなぁとは思います。西側の兵器が使われているのも、その辺の事情はあるのかなと。
仰るとおり、テロリストのくせに妙に最新兵器を使ってる違和感はあります。あのヘリとか最新鋭ですからね。そのあたりは考察の余地があるかもしれません。
何をもってテロリストというのかというのは難しいですね。自分でテロリストを名乗る人は少なくて、他人から与えられるレッテルですが、アルファルドはどうなのでしょうか。テロリストの自覚があるのか、あるいは正当な戦いだと思っているのか、まだ掴みきれないところがあります。
それにしても、westernblackさんのお仕事は謎ですね。(笑