わりと複雑なストーリーで、けっこうSFでしたが、ついて来られたでしょうか。まかでみ・WAっしょい! 第11話 「なんか可能性の問題なんですけど。」 の感想です。
『シンギュラリティ・スカイ』というSFに、『因果律兵器』というものが出てきます。過去の歴史を改変することで、「自在に奇襲をかける」「負けていた戦争を勝ったことにする」ことが出来るもので、あまりに強力なので条約で禁止されているという設定でした。
シンギュラリティ・スカイ (ハヤカワ文庫SF)あの黒い球体、「可能性演算機関ラプラス」は、その手の因果律改変装置なのでしょう。ただし、現実を改変するのは事前に入念なシミュレーションが必要であるようで、今回の拓人の登場シーンの大半は、あの機械がシミュレーション演算している世界でした。つまり仮想現実でしょう。Aパートの入り方(ブルーの文字が映像になる)がマトリックス風でしたね。
一方で、タナロットや榮太郎が活躍していたシーンは現実の世界です。ラプラスの演算が完了したら、それが現実世界に適用されて、タナロットや榮太郎は拓人のことを忘れていまうのだろうけれど、この時点ではまだそうなっていません。だから急いで行動していたのでしょう。
念のため、アバンとAパートの間に起こったことを推測します。アバンで暴走した拓人は、ガブリエルたちによってなんとか止められたけれど、このままにはしておけないという結論になったのでしょう。何かの理由で殺すこともできないのでしょうね。そこで『現実を改変して拓人が魔法を使えない世界にする』という過激な一派が主導権を握り、拓人をラプラスに放り込んでシミュレーションを開始したわけです。
一方で榮太郎たち『穏健派』は、それを阻止するために動いたということでしょう。タナロットたちの怪我はすぐに直ったようですね。
「ラプラス」という名前はちょっとSFチックです。物理学の用語である『ラプラスの悪魔』から来ているのでしょう。『宇宙の全ての物質の状態を完璧に計算できる存在』のことで、もしそういうものがあったらどうなるか、という思考実験に使う架空のものです。
全体として面白かったと思えます。鈴穂が死んでしまうというショッキングな展開も良かったし、魔法が使えなくても、結局は拓人はタナロットを作ってしまう、という結末もいいものでした。ただ残念なのは、僕はタナロットがあまり好きではないので、タナロットとの再開シーンにあまりグッと来なかったことですね。あと、タナロットは拓人の内面から出てきたということですが、なぜそんなにタナロットが必要なのかというところは説明が無かった気がします。
双葉とのシーンもなかなかよかった。空気ヒロインにしておくのがモッタイナイですよね。タナロットよりこっちのほうが100倍良い。作画も、髪が揺れる様子など気合が入っていました。
これで最終回だっけ?と思ってしまいましたが、あと1回あるのか。最後はドタバタで明るく締めようということでしょうか。でも僕はこのアニメ、ドタバタよりもシリアスな部分のほうがずっと好きですね。
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いや~、まさか前回のあの展開からいきなり原作に回帰するとはっ!
しかも榮太郎の正体のバラし方が原作よりも数倍カッコイイ!
脚本家の長谷川勝己さんに感謝感激しました!!(≧o≦)
それと私も断然、双葉派です。
日常を象徴するキャラとして描かれているので、出番が少ないのが惜しくで仕方ないです。
ホントに残念です(´へ`)
>最後はドタバタで明るく締めようということでしょうか。でも僕はこのアニメ、ドタバタよりもシリアスな部分のほうがずっと好きですね。
もしかしたら佐久間榮太郎の過去話かもしれませんね。アニメ本編では、サマエルという名前しか出てきてませんから。
可能性は低いですけど、期待したいです。
双葉はもっと出して欲しかったですし、普通の日常シーンがもっとあって良かったのではと思えます。
むしろ拓人のトラウマは日常から発生しているものですからね。
もし2期があったら、本編ストーリー主軸でやって欲しいものです。
毎度乱文失礼しましまた。
2期は難しいかもしれませんけどね…。ファミ通文庫に他にネタがあるか次第でしょうか。