『大気圏離脱時の戦闘』 とは萌えるシチュエーションでした。機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン 第9話 「拭えぬ過去」 の感想です。
ファーストガンダムでの『大気圏突入時の戦闘』もシリーズ屈指の名シーンですが、そのオマージュにも見えますね。作戦のスタート地点は攻撃側に読まれていて、守備側(ホワイトベースあるいはトレミー2)は、大気圏突入/離脱中なので機動に制約があり、一旦は振り切ったものの、攻撃によってコースを変えられて敵の勢力圏に誘い込まれてしまう。「戦いとは、いつも二手三手先を考えて行うものだ」ってやつです。主人公機が単機で突入/離脱をする展開も同じ。
トレミー2は大気圏離脱能力があるはずと思っていましたが、トランザムが必要だったとは。GNドライヴ5基を使っても、通常運転ではトレミー2を持ち上げるだけの推力は出ないわけですね。しかも離脱したとたんにGN粒子が切れるというギリギリっぷりなので、最も効率の良い軌道を取るしかなくて、だから敵に行動を読まれるわけです。トレミー2の能力を、アロウズ側(マネキン)がそれなりの精度で予測できているということも意味するでしょうか。
敵はトレミー2を追い詰めたように見えたけれど、戦術予備として温存されていた00ガンダムに蹴散らされてしまいました。敵の前線を一点突破してかき回す戦術を『電撃戦』と言ったりしますが、これの成否の鍵は、待機させておいた予備戦力を叩き込む場所とタイミングです。予備というと余り物っぽいですが、この場合は最先鋭部隊がその任を托されます。スメラギさんは電撃戦を鮮やかに決めたということでしょう。
サーシェスがパワーアップして戻ってきました。特にファングの進化が気になりますね。1期の23話でもサーシェスはファングを使っていましたが、その時はわりとあっさりと無力化されていたと思います。今回はファングで2機のガンダムをいいようにあしらっていましたが、何が進化したのでしょうか。
7話の感想で、「脳量子波とはつまりニュータイプの能力ではないか」と書きました。ニュータイプとは、優れた空間認識能力や直感力を持ち、さらに独自のサイコウェーブで意思疎通したり機器を制御したりできる能力、とされています。この特徴は脳量子波(の能力)の特徴と一致します。
ファングは、誰もがビットやファンネルを連想するわけですが、それらはニュータイプ専用兵器でした。ニュータイプのサイコウェーブと空間認識力があってはじめて使いこなせる兵器なのでしょう。ファングも、脳量子波の使い手、つまり超兵あるいはイノベイターのために設計されたと考えるのが自然です。
サーシェスは4年前はファングを使いこなせていませんでしたが、そのときには脳量子波は使えなくて、ファングを自律モード(個々のファングが搭載コンピュータで自動制御される)か何かで使っていたのではないでしょうか。だからあっさり撃ち落されてしまった。
でも今回劇的に強くなったということは、サーシェスは超兵かイノベイターになって、脳量子波が使えると考えることができます。だとしたら強敵ですね…。刹那たちはそれにどう対抗するのでしょうか。やはり彼らにも覚醒があるのでしょうか。戦闘用イノベイターなんてのも出てきたことですし。
イノベイターといえば、冒頭でリジェネがリボンズを問い詰めていましたが、、「CB側だけがトランザムやツインドライヴを持っていて、イオリアの正統後継者の俺たちが持っていないのは一体どういうことか」と言いたげでした。彼も迷いや疑いがあるのでしょうか。ティエリアも迷っているようだし、この迷えるイノベイターたちが今後の鍵を握っていそうな気がします。
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ファングがやけに強力になったことについてですが・・・ティエリアはスローネの発展型と言ってましたから、純粋にファングを含めた機能性はアップしているんだと思います。
もちろん使用者自身にも変化があったのでしょう。アリーは再生治療を受けたと言ってました。強化で脳量子波が使えるようになったルイスもまた再生治療を受けてました。ひょっとしたら再生治療に謎が隠されているのかもとか思ったりしました。再生治療のついでに強化しただけかもしれませんが。
サーシェスどうやって五体満足で生きてんだと思ってましたが、そういえば一期でも再生治療という言葉が出てましたよね。割と一般的な技術みたいでしたし。
ルイスは擬似GNドライブの粒子のせいで再生治療が出来なかったんですよね。(そういえばリヒティはなんで再生治療じゃなくてサイボーグみたいなのだったんでしょうね?)
サーシェスがガンダム二機を圧倒していたのは機体の性能でも上だったからかもしれません。
今回リボンズが00程度の性能なら
ガデッサに遠く及ばないといってましたから、イノベイターの改修を受けたガンダムならかなりの性能だと思いますし。
そういえばネーナも脳量子波が使えるそうですが彼女が何者なのかも一期からの謎ですよね。たぶん劣化イノベイターみたいなものだと思いますが。
>綺羅さん ルイスは赤GN粒子の影響で再生治療不可能になって、高性能義手+何かになっています。脳量子波が使えると言う話は出てきていません(何かそれっぽい描写はありますが)。
リヒティは、体がやられたのが再生治療普及より前だったのか、条件的に受けられなかったのか?
それに再生治療は、せいぜい腕一本くらいまでなはずです。一般的には。ニールの右目で三週間とモレノさんが言ってましたし。
アリーは体半分というのは多少誇張が入っていたとしても、救助された時点で半死半生でしょう。一般的な再生治療とはかけ離れたイノベイターの技術が使われたであろう事は間違いありません。脳量子波については不明。
あと、GNファングは脳量子波に操作を依存する武器ではなかったはずです。無論、認識能力が向上すれば効果的に使えるでしょうが。確かSEED・Dの第二世代ドラグーンと似たような感じだったと思います。
まあつまり言いたいことは、今週もおもしろかった、と言うことです。
>GGGさん
やはりルイスの腕は再生治療による治癒ではなかったのですか。4年前はできなかったけど、今はできるようになったのかと思いました。なんか有耶無耶になってましたし。
先週ルイスはニュータイプ的な感知能力で刹那を発見したので、ルイスは脳量子波を使えるっぽいですよね。でないとスポンサーとはいえ、あんな元一般人が精鋭部隊のアロウズにいるのは不思議です。
ファングが脳量子波に依存しないというのはそうかもしれませんね。依存するならソーマにこそ最大限効果的に使えるということになりますしね。ソーマはそんな武器使ってなかったですし。アロウズにはファングのような武器開発技術がないだけかもしれませんが。
今週も面白かったですが、わからないこともたくさんです。とりあえず来週はオーライザーの性能が楽しみです。00が無敵になるらしいですから。
私もサーシェスが強化で脳量子波が使えると思います。
この15秒しか現れなかったパート3男は微妙に話が通じていたでしょう。「そのまさかよ」などはオープン通信ではなく脳量子波で刹那の話をキャッチしだ上で言ったセリフじゃないかと思います。
今回、アリーの目がアップになる描写が多かったのでリボンズみたいに光るかどうか注目してましたが、結局明らかに光るシーンは確認出来なかったので、アリーもイノベイターから改造を受けて脳量子波が使えるようになってるのかどうかはまだ不明ですね。元々常人離れして反射神経鋭く強者だったので、超兵化されてるかどうかはアレだけじゃ窺い知れないですね。
ファングに関しては、これまでツヴァイやアルバトーレのやつをそこそこ撃ち落して来た刹那が「速い!」ってビビっていましたので、恐らく機動性が上がって高速化してるんだと思われます。脳量子波コントロールかコンピュータによる自動制御かどうかはわからないですけどね。
ただ、ツヴァイのファングもデュナメスの右から接近してピンポイント攻撃するなどパイロットの狙いを反映した細かい芸も見せていましたので、元々自動制御と個別マニュアル操作の両方が可能なのかも知れませんね。
リヒティが生体再生じゃなくて機械化サイボーグだったのは、当時の技術普及の問題か、もしくは費用の問題かも知れませんね。富豪の令嬢ルイスとか、傭兵稼業で荒稼ぎしてたアリーなら費用を負担できても、いちコロニー技術者の息子では高額で長期療養の必要な再生治療は無理だったとか?ま、この辺は憶測に過ぎませんけど。
まぁお金があってもルイスの腕は細胞障害で結局義手になってるようですけどね。でも、ノースリーブのドレスを着ても薄っすら繋ぎ目があるだけでそんなに目立たないぐらいの、かなり本物っぽい高度な義手ですよね。
■綺羅さんコメントありがとうございます!
確かに、単純にファングの性能がアップしたのか、脳量子波によって使いこなせるようになったのかは、現時点では何とも言えませんね。私としては、ファングのようなオールレンジ兵器は脳量子波の使い手にこそふさわしいと思えるので、使い手説を唱えているところです。そのほうが面白いってのもありますが。
再生治療のついでに脳量子波が使えるようになった、というのはグッドな目の付け所で、「それだ!」と思いましたよ。ルイスにしろサーシェスにしろ、イノベイターの技術で再生してもらって、ついでに(思惑もあって)脳量子波を与えられたというのはありそうな話です。
■戌さんコメントありがとうございます!
リヒティが再生治療を受けていない理由は、GGGさんやEdwowさんも言われているように過渡的な技術だからというのがありそうです。入れ歯にするときに、差し歯かインプラントかは一長一短あり、インプラントがまだ実績が多くないということから差し歯を選ぶ人も多いようです。そういうものかもしれません。
サーシェスは機体そのものも強かったですが、ファングが格段に進化していることが気になったのでした。
ネーナが劣化イノベイターみたいなものでは、というのは私もそう思います。スローネ全員そうではないかと。デザインベイビーであり、ずっと宇宙で暮らしていたと言ってましたし。
■GGGさんコメントありがとうございます!
SEEDは実はまだ見ていないのですが、調べてみるとドラグーンというのも脳波コントロールなのですね。あの手のオールレンジ兵器は、一人で手でコントロールするのは無理だし、自動制御では限界があるので、脳波コントロールしたいところでしょう。だとすると、00の世界では脳量子波なのかなと思ったりします。
■ユイさん、コメントありがとうございます!
お、賛成派の方が一名。「ところがぎっちょん!」「まさか」は絶妙なタイミングでしたが、あれが脳量子波によるコミュニケーションのおかげというのは独創的な説ですね。ガンダムシリーズで敵味方で会話が成立するのは、ニュータイプという便利な設定のおかげだったりしますし、アリかもしれません。
独り言が偶然シンクロしただけ、という可能性もありますけどネ。
■Edwowさんコメントありがとうございます!
確かにアリーの目は光らなかったですね。でもハレルヤやソーマも光らなかったと思うので、必ずしも脳量子波を使うときに光るわけではないと思えます。そういう分かりやすい演出があったほうが有り難いんですけど。
ファングが自動制御だとすると、誰でも使いこなせるわけで、スローネを鹵獲して4年もあったのだから、もっと多くの機種に搭載されていてもよさそうに思えます。そのあたりが、僕が脳量子波にこだわる理由でもあります。じゃあなぜソーマ機には搭載されていなかったのか、という話にはなるのですが。
小説によると、リボンズの細胞を調べてそれを基にトリニティを作ったとアレハンドロが言ってるので、顔などが全然似てないのでデザインした際の遺伝子はリボンズと別でしょうが、イノベイターを生み出すのと同じ技術は流用されていて、ある意味イノベイターのレプリカと言えるでしょうね。
>でもハレルヤやソーマも光らなかった
その通りですね。人革連超人機関の技術で脳量子波措置を施されても目は光らなかったです(少なくともその描写はない)。なので「目が光らない=脳量子波が使えない」と確定する根拠にはならないです。ただイノベイターのようにGN粒子を触媒にした脳量子波を使う者は精神感応時等に目を光らせる事があるので、「目が光った=何らかの措置を施されてる」と確認することは出来ると考えられるので、そういう描写がサーシェスにないかと注目した次第です。残念ながら現時点では「何も確認出来なかった」という状況ですけど(苦笑)。
>ファングが自動制御だとすると、誰でも使いこなせるわけで、
これまで作中でファングを使用したのはミハエルとサーシェスとアレハンドロです(スローネ・ツヴァイとアルバトーレとアルケーガンダム)。デザインベイビーのミハエルはともかくとして、1stシーズン当時のサーシェスとアレハンドロが脳量子波使いだったかというと…絶対違うとは言い切れませんが、可能性としてかなり低い気がします。であれば、ファングはある程度自動制御でサポートされていたか、既に一般人でも利用可能な脳波コントロール技術が存在するか、でしょうか。少なくとも現時点でファングを搭載したマシンは限られていますが、ファングを使える人間が限られているとは言い切れませんね。
確かにツヴァイは鹵獲されましたが、恐らくアレハンドロが提供したと思われる予備パーツで補修と補給を受けた後、すぐに宇宙に上がってガンダム掃討作戦に参加して大破してしまいました。なので国連軍がファングを調査解析して技術を盗む時間が十分にあったかというと怪しい面があります。アルケーガンダムもアロウズの開発機ではなさそうですから、ファングが普及していないのは脳量子波を使える人間が少ないからではなく、まだアロウズがファングの実用化にはこぎ着けてないからかも知れません。
ちなみにケルディムのプラモ取説によると、ケルディムの各所に装備されてる六角形の装甲板は、それぞれがバラバラに空中に浮遊したり個々に組み合わさったりして、無線制御されるシールドビットのようです。基本的にはケルディムの全方位防御の盾となるようですが、ビームも搭載されていて攻撃にも使えるとされています。ロックオン(ライル)が脳量子波を使うのか?というと、これもなさそうですよね?デュナメスのフルシールドのようにハロが制御するのでは?となると、やっぱりファングも自動制御主体+マニュアルでも操作可能というのが可能性としては高いのかな?と。
もっとも、「今わかる範囲では」という話に過ぎないので、かつてのファングとアルケーガンダムのファングが全く同じ仕組とも限りませんけどね。それにファングの件とはまた別に、まだまだサーシェスも脳量子波を使えるような人体改造処置を受けている可能性も否定するわけではありません。それはそれであり得ない話ではないですものね。サーシェスなら、自分の戦闘能力が上がるなら(より戦いを楽しめるなら)、身体を弄繰り回される事も呆気なく受け入れそうですし。
コメントして頂くのはとても嬉しいので、大変恐縮なのですけれど、小説にあってTV本編には無い情報は控えめでお願いできればと。今回のは大丈夫だと思いますが。僕は原作本はアニメや映画を観た後で読むたちで、そういう方も多いと思いますから。ご配慮頂けますと幸いです。
イノベイターと超兵は、同じ脳量子波を使うけれど多少違うものなんですかね。GNドライヴと擬似GNドライヴみたいに。目が光る・光らないの違いはあるようですが、それが本質的なものなのかはよくわかりません。
ケルディムにはそんなギミックがあるのですか。オールレンジ攻撃があるならオールレンジ防御もあっていいはずで、耐ファング用に考案されたのかもしれないですね。
サーシェスは傭兵なので、基本的には金で動いていると思うのですよ。再生治療の代金のツケがたまっていて、文字通り「ツケを払う」ためにガンダムを狙っていたりして。稼げるのであれば改造も進んで受け入れそうな気がしますね。
それでは失礼します
アルケーガンダムと聞いて、最初は『錬金術?』と思ったのですが、それはアルケミーでした。アルケーには万物の根源という意味があり、アルケミーもそこから来ているのでしょうけれど。
原始人みたいなニュアンスがあるかどうかはよくわかりません。この名前でシリーズ化されれば意図が分かってくると思うのですが。シリーズはあるのでしょうか。
そういえば「ある意味人間の域を超えている」とか言ってましたね。ということはサーシェスはただの人間なのか…