ED曲『冒険彗星』の2番の歌詞に、「何が出来ないのかを知ったときに知る強さ」というのがありますが、ルークの心境はこれでしょう。テイルズオブジアビス 第9話 「奪われし者」 の感想です。
彼はこれまで、何でも持っていたのですよね。両親の寵愛も、地位も、婚約者も。7年前に赤ん坊同然でこの世に現れて、チヤホヤされて育ってきた彼は、自分は何でも出来る思っていたし、自分の頭で考える必要が無かったわけです。
でも彼は一日にして、そのほとんど全てを失ってしまった。自分がニセモノ(レプリカ)であることを知り、さらに仲間たちも離れてしまい。自分には何もできない、という無力感に囚われても無理はありません。
しかし彼は、やはり一本芯があるのだと思います。そんなダメな自分でも、ミュウは慕ってくれるし、ガイは立ち直るのを信じると言ってくれたし、アッシュは罪滅ぼしをするチャンスをくれた。彼に残されたものはこれっぽっちですが、だからこそ進めるのでしょう。「何でもできる」と思っているうちは何もできないわけです。「何が出来ないのかを知ったときに知る強さ」ですね。
今回はラストシーンも良かったけど、ガイが「俺の親友は、あのバカの方なんだよ」と言うシーンもグッときました。一方で、ナタリアにはガッカリですね。彼女の気持ちもわからないではないが、僕はルークに感情移入しているもので、この7年間は何だったんだと思うわけです。彼女は株を落としたと思うのですが、ここから回復の機会はあるでしょうか。
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上の方が述べられていますが、ナタリアは幼い頃自分とルーク(今のアッシュ)が交わした約束を大切に思っています。
また、毎日一緒に過ごしているガイとたまに遊びに来るナタリアとではルークに対する思い入れが違うのも当然かと。特にルークとアッシュが入れ替わってからはルークの両親が必要以上に過保護になってしまったので、ナタリアと会う頻度も少なくなっています。
まぁガイはガイで友情以外に個人的な理由でルークを選んだのですが・・・。
同じ内容なので、失礼していっしょにお返事をば。
僕は原作ゲームをプレイしていないのでニュアンスが分かっていないところがあると思いますが、ナタリアはルークの記憶が記憶を取り戻せるように、7年間献身的に面倒を見ていたという印象があるんですね。そんな感じの映像がありましたし。
でもコピーとわかったとたんに興味を失ったように見えて、結局何のために側にいたのかなぁと思ってしまうわけです。10年前の約束を思い出してもらうため、かもしれませんが、それはつまり自分のためであって、ルークのためでは無かったのだなと。
もちろん、彼女が約束をしたのはアッシュのほうだから、という気持ちも分かりますけれど、僕はルークのほうに感情移入しているので、素直に「本物と再開できて良かったね」とは思えないのでした。
別にナタリアはキャラとして好きなわけでもないので、ここまで弁護する必要性もないのですが(笑)
ナタリアが自分のことしか考えていないというのはその通りですね。というか、ルークをはじめとしてアビスのキャラたちは、少なくともこの時点では基本的に自分のことしか考えてません(ミュウ以外)。そんなわけで、自分に一番正直なアニスが一番好きだったりするのですが、それはどうでもいい話ですね。
もう少しナタリアについて言えば、メルクマールさんのおっしゃる通り、彼女はルークとアッシュが入れ替わってから7年間、ルークと会う時間は減りましたが、親身になってルークに接してきたんだと思います。
思うに、ナタリアは自分との約束を忘れてしまったルークに約束を思い出してもらえるように、あの手この手を使って努力しましたが、その度に失望したのではないでしょうか。
そして、このルークはそもそも自分と約束なんてしてなかったと知った時、愕然としたのではないでしょうか。このルークは私の知っているルークではなかった。自分が心を許したのはアッシュで、このルークは外見だけがそっくりなニセモノさんだと。自分がルークにしてきたことの無意味さや、アッシュに対する情が涌いてくるのは仕方の無いことのような気がします。しかも目の前で散々アホな姿を見せつけられては。百年の恋も冷めてしまうのではないでしょうか。
ガイはナタリアに、「ルークがあんな風になった責任は自分達にもある」と言いましたが、これはナタリアやガイが自分のこと(都合)しか考えず、ルークのことを真に考えて接しなかったことを指してるんだと思います。
(ガイはナタリアがルークと会う度に約束約束と言って騒いでいたのを見ていたので。本編開始からもナタリアが、やたらと『約束』に拘っていたのはメルクマールさんもご存知かと思います。ルークも01話のナタリアとの会話で、またそれ(約束)かよ!ってウンザリしてました)
そうでなければ、ガイの台詞は「ナタリアはルークのためによく頑張ったよ」となってたでしょうから。
でも、今コメントを書いていて気付いたのですが、ナタリアがこの時点で視聴者から反感を買うのは演出なのかもしれません。ここでナタリア株を落とせるだけ落としておこうみたいな。
この後ナタリア自身にも、アッシュだルークだなんてことを言ってられないような重大事件が降りかかってきますので。
あと、全然関係ないことなんですが、同調してるからと言って夢の中身まで相手に伝わるのは凄いと思いました。考えたことが相手に伝わると言うのはよくありますが、夢は無意識下のものなので、それが伝わるというのはどういう仕組みなんでしょうね。
・・・長文失礼しました。
ナタリアについての評は納得できます。そもそも『約束を思い出してもらう』ために尽くしていたのだから、ルークがコピーだと知って萎えるのは当然なのでしょう。
でも僕も、ナタリアはこのままでは終わらないと思いたいですね。コピーのルークにもいいところを見つけて、少なくとも『仲間』になって欲しいです。そのエピソードのために一旦落としたのかもしれませんね。
同調の話ですが、僕は連成振り子を思い出しますね。こういうものなのですが、
http://www.osaka-kyoiku.ac.jp/~masako/exp/melde/kyoushin.html
同じ固有振動数の振り子をつないでおくと、共振して両方が同じように振れるという現象です。振り子の長さが違っていると共振しません。
似たようなことは電気回路なんかでもあるのですが、ルークとアッシュは脳の回路が全く同じなので、脳波、あるいは魂の波動みたいなものが共振して、同じ夢を見たりするのかなぁと考えました。面白い設定だと思います。