『オタク属性キャラの』の多用はどうなんだろうと。まかでみ・WAっしょい! 第7話 「ファッションショーなんですけど。」 の感想です。
『オタク属性キャラ』という用語があるか分かりませんが、らきすたのこなたのような、自身がアニメやゲームのオタクであるキャラのことを言っています。最近増えたように思えるのですが、どうでしょうか。
制作者としては、いろいろメリットがあるのでしょう。オタクの共感が得られるとか、オタクじゃない人の「オタクってそーなんだ」という興味が惹けるとか、エキセントリックな行動をストーリーの起点にしやすいとか、イジられキャラ・ボケキャラに向いているとか。ただし、やりすぎは禁物だと思えます。オタクの行動は普通の人にとってはウザかったりするし、オタクから見ても同属嫌悪を抱かせることがあるし、アニメキャラがアニメオタクというのはメタネタであり興ざめというケースもあります。
例えば『かんなぎ』はギリギリの線でしょうか。秋葉という真性のオタクがいて、オタクの素質があった貴子がそれに引きずられて、無垢なナギも影響されて、都合2名+αと。僕はこれくらいならいいかなと思いますが、これさえダメという方もいそうです。
で、この作品ですが、生徒以外の主要キャラ(教師・神族・魔族など)はほとんどみんなオタク属性キャラですよね。いくらなんでも多すぎかと。今回登場した2人の神様もオタクで、またかと思いました。”教師がオタク”、”神様がオタク”というのはギャップ狙いでしょうけれど、全員がそうだとギャップも何もないわけで。オタク属性キャラが動かしやすいのは分かるけれど、それしか引き出しが無いのかと思うわけですよ。
ではオタク向けに嬉しい内容なのかといえば、それも微妙な気が。新しい学園制服のコンペをするという美味しいシチュエーションなのですが、肝心の制服があまり可愛くなくて、そもそも制服をじっくり映したショットも無いので、そこを見せたかったわけではないのでしょう。では何がやりたかったのかな。ギャグもドタバタしてるだけで面白くないし。
このアニメ、1話の魔法の描写は面白そうに見えました。魔法とコンピュータの融合という感じで。(そういえば、トリンシアは仮想神格ということでコンピュータの中にしかいないと思ったのですが、実体もあったのですね…)
でもそのあたりや世界設定については掘り下げられることなく、ひたすら萌えやギャグをやっていて、しかもイマイチに見えます。方向性を失っているのではないでしょうか。この枠のファミ通文庫のアニメ化としては、『狂乱家族日記』がかなり面白かっただけに残念だなぁと。
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