今回良かったですよね。これまでで一番好きなエピソードかもしれない。このストーリーの道具立てとしての『脳量子波』や『超兵』について、考察していなかったので(今更ながら)やってみます。機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン 第7話 「再会と離別と」 の感想と考察です。
『脳量子波』とはどういう能力か、ですが、ずばり『ニュータイプ』だと考えるとしっくり来ます。ガンダムですしね。ニュータイプにはいろんな定義があるようですが、Wikipediaには以下のようにあります。
ニュータイプは、一般に認識能力の拡大により人並みはずれた直感力と洞察力を身につけ、並外れた動物的直感と空間認識能力を持ち、独特のサイコウェーブを発する。また、離れていても他者やその状況を正確に認識し、意思疎通をする能力を発揮し、(後略)
ソーマやハレルヤの描写を見るかぎり、まさにそんな感じではないでしょうか。さらに 『脳量子波』の場合は、「能力者同士で、脳量子波が干渉して激しい頭痛を催すことがある」という特徴が加わるでしょう。 サイコミュのような遠隔操作能力があるかどうかは不明です。
『空間認識能力』というのが特にキモだと思っています。『星界の紋章』シリーズで言う『空識覚』ですね。空識覚とは、通常の五感に加えて、空間航行種族としてのアーヴに与えられた能力で、これのおかげでアーヴはレーダーなどが無くても周囲の状況を把握でき、さらに前頭葉にある『航行野』との連携により軌道計算などしなくて本能的に宇宙機を飛ばせるそうです。そのような能力があるとすれば、空間戦闘には非常に有用であり、『超兵』と名付けられて軍事利用されても無理はないでしょう。
この能力が、生まれつき五感を持たないマリーに最初に発現したというのが、興味深いところです。身体障害者の方が、失った能力を補うために別の能力が発達することはよく知られています。目が見えない方は、自分の足音の反響音を聞いて、壁までの距離が正確にわかったりするそうで。マリーは、感覚を持たないからこそ空間認識能力を発達させたのでしょう。そういえば、超能力テーマSFの金字塔である、スタージョンの『人間以上』も、能力者たちは皆、普通の人間としての能力を何か欠いた人たちでした。
アレルヤは、戦いで脳を傷つけたことにより、ハレルヤの人格とともに脳量子波を失ったように見えましたが、今回は発動したようです。まだ使えるということでしょうか。ソーマ改めマリーは、このまま平和な生活を送ることが本当に許されるのでしょうか。ガンダムシリーズにおけるニュータイプには、なかなか平和は訪れないことになっていますが。
それにしても、今回はスミルノフ大佐に尽きますね。男惚れするというのはああいう人でしょう。あまりくどくは説明されなかったけど、彼の心中を想像すると胸が熱くなるわけです。まさに武士(もののふ)であり、勘違い武士である乙女座の人とは一味違う。まぁ、彼は彼なりにイイんですけど。2人を見逃したことが発覚して、スミルノフ大佐の立場が悪くならないかが気がかりです。
00ガンダムは、トランザムを使ったとたんにオーバーロードしていましたね。GNドライブの同期については以前に考察しましたが、ああいう仕組みだとすると安定して制御するのは難度が高そうです。製品開発に携わったことのある方なら分かると思いますが、実験レベルで動くことと、製品レベルの信頼性で動くことは別次元で、「なんかなし動いたよ」では完成度20%くらいと考えるのが妥当です。ツインドライブの完成度を上げるのは先が長そうですが、なにかブレイクスルーがあったりするのでしょうか。
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今週は実にニヤニヤでしたね。ルイスには悪いですが。しかし、まだ中にソーマの人格も残っているらしいので、これは終盤マリーとソーマが協力して超☆超兵になってルイスを救出するフラグだと信じています。あれ、沙慈の立場がない・・・(笑)
NTの放つ思念波を増幅したサイコミュ波は、ミノフスキー粒子を介しても伝わるのでファンネルとかが使えるらしいです。普通の電波による誘導が使えたら、ぶっちゃけ採算がとれないのでお払い箱でしょうね。
ところで、「耳の聞こえない人」→「目の見えない人」、「フミルノフ」「スミルノフ」だと思います。
脳量子波がNTとすれば今のところ発現してるのはアレルヤとソーマもといアリィだけなんですよね。干渉して痛みを伴うのは人工的なものだからでしょうか?フォウやロザミアなどの強化人間は能力干渉に一様に不快感を感じてましたし。
ガンダムシリーズの主人公はニュータイプなり種割れなり何かしらの能力を持っていることが多いのですが、刹那たちは特段そのような能力は持ち合わせていないようです。ガンダムWっぽいのかな。
それと、ニュータイプ能力というのは宇宙生まれ(育ち)の人だけが持つ能力だった気がします。間違ってたらすいません。・・・だからこそ脳量子波という言い方になってるのかもしれませんが。
とりあえず刹那が弱すぎるので、いずれ覚醒してもらいたいところです。00ガンダムは、機体スペックはツインドライブのおかげで現行機種とは一線を画しているんだと思うんです。なのに武士の人に散々追い詰められることに問題が。トランザム頼りというのが何とも・・・。
誤記のご指摘ありがとうございました。助かります。修正しました。
マリーとソーマが協力はありそうですね。そういえばソーマはルイズともフラグを立てていたのでした。あれが生かされるのでしょうか。
ニュータイプというと、サイコミュなどの遠隔操作能力がクローズアップされますが、『空間認識能力』や『勘の強さ』のほうが重要だと思っていて、脳量子波もそのあたりが強化されるものかなと思えます。
■綺羅さんコメントありがとうございます!
脳量子波はNTそのものでは無いかもしれません。NTの能力の一部を人工的に作ったもの、という解釈はアリかもしれませんね。
刹那たち他のマイスターの覚醒があるのか、というのは気になるところです。シュヘンベルクの計画の本意が『覚醒』だとしたら、正しいガンダムシリーズということになりますね。
1stシーズンの本人のセリフにより、マリーは超兵機関が生み出したデザインベビーとのことですので、生まれつき五感がなかった件も脳量子波が使える点も、機関による「意図的な操作によるもの」の可能性が高いですね。薬物か手術による脳神経等への物理的措置かは不明ですが、わざと五感を封じて脳量子波でしか外部と接点を持てないように仕向けて、アレルヤとどういうコンタクトを取るのか実験・監視されていた感じがしますね。
アレルヤに関しては2ndシーズン4話を見る限り後付けで脳量子波措置を施されている模様。その後付け脳量子波の副産物がハレルヤという人格であり、逆に言うとハレルヤの存在が脳量子波の象徴でもあるのでしょうね。だからハレルヤの喪失=脳量子波の消滅に繋がるのかな。
各所ブログ等でも、アレルヤがピーリスとの戦闘時に呟いた「この感じは!」などのセリフから、まだアレルヤは脳量子波使えてるの?という疑問も出ているようですが、多分脳量子波は少なくとも現時点では復活していない気がします。脳量子波で何かを感じているというよりも、それなりにピーリスとの戦闘経験が積み重ねられていますから、漠然と感じるその気迫とか動きの俊敏さ等から「実戦感覚や経験上の勘」で何かを感じ取っているだけではないかと個人的には推察しています。
セルゲイは以前から良識ある紳士であり武人でしたが、今回は特にそれが際立っていましたね。逆に最近のセルゲイは優し過ぎて、アロウズにロクでもない扱いをされて命を散らしそうで不安です。
あ、それと。ニュータイプに遠隔操作能力があるというよりは、ニュータイプの「拡大された認識力」を司る脳波をサイコミュという装置で増幅して遠隔操作に応用してるという方が正確ですよね。
脳量子波措置に関しては人革連よりもイオリアの方が技術的に確立していて先んじているのかも知れませんね。ネーナも一種の脳量子波を使えているようです(6話王留美のセリフより)ので、ヴェーダに格納されている技術ノウハウにより生み出されるイノベーターも脳量子波を使っている可能性があります。眼を金色に光らせながら行なわれるヴェーダとの直接リンクも、もしかすると脳量子波の一種を応用しているのかも知れません。
今回私が「どうなんだろう」と疑問に感じたのが、
アレルヤの子をソーマが妊娠したらどうなるか…というものでした。
富野ガンダムだったら、そういう展開もありだったろうなあと。
果たして生殖能力が無くて駄目か、
それとも逆に超強力なニュータイプのような赤ん坊が産まれるか…。
後者であれば、ソレスタルビーイングは、代々ガンダムを受け継ぐらしいので、
アレルヤとソーマの子供がまた最強のガンダム乗りになったら面白いなあ…なんて♪
僕の記事を絶妙に補完していただいた感じです。書かれていることはどれも納得できます。
アレルヤですが、ハレルヤの脳量子波を浴び続けたことで、アレルヤも脳量子波を使えるようになった、という可能性を考えています。同じハードウエア(脳)だし、何かコツを掴めばできてしまうのかもしれません。たとすると、初の人工的ではない脳量子波の使い手ということになるのかもしれません。
イノベイターも脳量子波の技術を持っているのでしょうね。ルイズは彼らによって超兵にされたはずですし。脳量子波は単なる「トラウマ話を作る設定」ではなく、ストーリーに深く関わっているのかもしれないと思い始めました。
■空想野郎さんコメントありがとうございます!
アレルヤとソーマの子供というのは面白いテーマですね。
・二人は子供を作れるのか
・作れたとして脳量子波は遺伝するのか
が問題です。
遺伝子組み換え作物は、勝手に増えないように遺伝子調整されることがあります。アレルヤたちはデザインベイビーなので、やはり子供が作れない体にされている可能性はあるでしょう。残酷な話ですが。
もし作れたとしたら、母親の胎内で脳量子波を浴びることで、生まれながらにして脳量子波が使えたりして。ある種、胎教ですね。その能力で幸せになれるかは疑問ですが、最強のガンダム乗りになれるかもしれません。
以前のファウンデーションシリーズとのオーバーラップの分析も興味深く拝見しました。ガンダムといえば殺し合いやドロドロした人間関係が印象的ですが、ファーストはもとより、SEEDのコーディネイターももとは外宇宙進出用の遺伝子的な改造人間だったという設定などを見ると、割と伝統的なSFの「人類・進化テーマ」の嫡流という面があるのではないでしょうか。もっとも、そもそもガンダムはSFかという議論もあるようですが…
次回は今作のもう一つの「ニュータイプ」であるらしき「イノベイターズ」について秘密の一端が明かされそうで、視聴者にどんな情報を与えてくれるのか楽しみです
長くなってすみません。それでは失礼します
ガンダムのベースにあるのが宇宙進出テーマだというのは、おっしゃる通りだと思います。以前にその線で、やはり宇宙進出テーマSFである「さよならジュピター」との比較論を書きました。
http://merkmals.blog31.fc2.com/blog-entry-127.html
話題にして頂いたので、ファウンデーションについての自分の記事を久しぶりに読み返して、ふと思ったのですが、イノベイターはミュールなのでしょうか? 最初は第二ファウンデーションに相当と思っていたのですが、どうやらそうではなさそうで。イノベイターについてはいずれ考察してみたいと思います。
ガンダムシリーズをある種の系譜的なつながりを持ったシリーズと見ると、どれがニュータイプで、どれが強化人間?と考えてみるのは意味あることでしょうが、他の多くのブログ様ではアレルヤやマリーを強化人間に相当すると考えているようですね。しかしおっしゃる通り、前回から続く説明を見ると、マリーはいわゆる五感を持たない代わりに強大な脳量子波を持つ生まれながらの超能力者であり、アレルヤもそれに近い可能性が高い(だから軍用の副人格ハレルヤを移植したか、先天的な多重人格だった可能性も)。そう見るとおっしゃる通りのようでもあります。思うに、彼らはニュータイプでなおかつ強化人間でもあるという、従来のシリーズにはないカテゴリーの存在と理解できるではないでしょうか。あるいはファーストでフラナガン機関で調整を受けていたララァに近い存在とも。だとするとマリーの聖女ぶりもうなずける気がします(笑)しかしララァの男女ペアとは(爆笑)
他のブログ様では、この作品の「強化人間」は純然たる普通人を改造した結果、パワーアップ&凶暴化したルイスではないかという指摘があり、それもなるほどです(怖&哀)
するとイノベイターズは?ということになるのでしょうが、次回以降考える材料が与えられていくのでしょうか。ガンダムのみならず、SFではこういう〝勝手に考える〟楽しみが強いですね。いわゆるオタクが増えるわけですよ
それでは失礼します
擬似といえば擬似GNドライブってのがありましたが、真のGNドライブがあるように、真のニュータイプも登場するのでしょうか。
今回の話で気になったのは五感の無かったマリーが、何故人格を上書きされたことで五感が回復したかですかね。
外科的な改造で良いなら人格を書き換える必要は無いような気がします。
脳を改造したときに人格が破綻してしまったので仕方なく人格をフォーマットした・・・とかかな。
ツインドライブはGNドライブにある程度の個性が有る以上、出力の同期は難しいことは分かっていたでしょうし、そのためのアジャスタが設計されていてもおかしくない気がします。
この先出てくるかも知れませんし、そうでなきゃ00本体かGNドライブそのものを改造しない限り00はこの先ずっとトランザムはお預けと言うことに・・・。
今回、アリオスと一緒に墜ちたソーマのアヘッドはやっぱりCBが回収したんでしょうね。
これでガンダムが破損しても繋ぎで代用品として使えるかも知れないですし、ラッセ当たりが乗るかも知れません(敢えてマリーが乗る可能性は考えない)。
あと今更ですけど、アルヴァトーレ、ジンクスⅢやアヘッドの粒子が光るオレンジなのに対して、アリーのスローネ改(仮)やネーナのマシンの粒子は赤のままでした。
てっきりオレンジは発展型だと思ってたんですが、ひょっとしてあんまり関係無いんでしょうかね。
しかし、そろそろコーラが出てほしいなぁ。
前期でちゃっかり生きてましたし、今期もそのラッキーぶりが見たいです。
ちなみに彼、「不死身のコーラサワー」なんて二つ名をもってるらしいですよ。
マリーの五感と上書きの件ですが、僕も引っかかってはいました。以下はほとんどヨタ話ですが、こういうのはどうでしょう。
・生まれつき五感を持たない子供がいて、それゆえに脳量子波の素質があった。
・でもその体では、脳量子波が使えたとしても超兵にはならないので、五体満足な子供の脳に意識(脳神経?)を移植した。
・しかし生まれつき五感を欠いていたので、五感の信号が入っていてもその子供の意識では認識することができなかった。でも脳量子波は使えた。
・脳量子波と五感を両立されるために、他の子供の意識を上書きした。
ツインドライブの安定化のためには、なにかブレイクスルーが必要だと思うのですが、それがストーリーの一部になるのかもしれません。
擬似GNドライブの粒子の色は、言われてみれば少し変わっていますね。改良されているのだろうなと思います。
GNドライヴの発生する粒子はオリジナルの場合はTDブランケットにより赤色から青色に変化させられ質的にも違うようですが、擬似の場合はTDブランケットがない割に、真っ赤、オレンジ、金色といったバリエーション?が今のところありますね。
もしかすると擬似ドライヴが生成する粒子は同じでも、その粒子を実際に利用する際の技術の差で多少の色味の変化があるのかも知れませんね(スラスターやコンデンサの性能差とか)。例えば圧縮率の違いとか、粒子加速速度の違いで粒子の輝度が異なるとか。
オリジナルでもGN粒子を使ったビームの色は青くないですよね。
支援メカというとGNアームズみたいなものでしょうか。なるほど、外付けの機器によって安定化を図るというのはありそうですね。
ツインドライヴが以前に考察したような原理だとすると、中空に展開した位相欠陥場を安定化させるのが難しそうなので、なにか物理的なガイドのようなものを置いて安定化させるのかな、と思ったりします。
GN粒子の色は、粒子本来の色なのか、不純物由来のものなのかが不明ですね。ルビーもサファイアも同じ酸化アルミニウムですが、不純物の違いによって赤かったり青かったりします。そういうものかもしれません。
特にミュールの能力について触れてましたが、まさに本作でのミュールは果たして。
ミュールの能力といえば、20話ではリボンズが精神操作っぽいことをやっていましたが、あれはイノベイター以外にも通用するのかどうか。
何話か忘れましたが、超兵は、何らかの改造で脳内のグリア細胞を肥大化させられることにより、脳量子波を発現するって話があったような気がします。
GN粒子は、そういった細胞を刺激し、人間の意識を拡張させ、脳量子波による意思の伝達をより助ける、といった具合の設定だったと思います。
『超兵』…脳・身体改造により身体能力の向上、脳量子波通信が可能に。
脳量子波の推定レベルは「C」
『イノベイド』…ヴェーダにより、ナノマシンによる代謝機能管理、老化抑制、身体能力向上、GN粒子を媒介にした脳量子波通信機能を搭載された、(細胞ブロック組立式)生体端末。
脳量子波の推定レベルは「B」(彼らは「A」と考えているらしいが)
『イノベイター』…ツインドライウ゛等による高純度のGN粒子を浴びることで、脳のみでなく身体の変質により脳量子波通信が可能となった。
推測の範疇だが、疑似GN粒子による細胞異常停止のみならず、老化抑制まで到達した可能性あり。
脳量子波の推定レベルは「A」
勝手にまとめて、すみません(>_<)
僕の解釈は、どれも“脳量子波”が使える人だけれど、『超兵』は元人間で、人工的に強化された人。『イノベイド』はデザインベイビー、『イノベイター』は元人間で、GN粒子により覚醒した人、というものです。
このあたりについて、劇場版でもう少し説明があるかもしれませんね。