今回は人間ドラマに見所が多くありましたが、戦闘シーンは相手が不甲斐なさすぎていまいちでした。敵司令官のダメさを描くエピソードなので仕方が無いですが。機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン 第4話 「戦う理由」 の感想と考察です。
『ケミカルボム』の元ネタはFF11だと思えますが、MSには有効そうな兵器ですね。MSの可動部(関節など)は脆弱であるはずで、そこを狙うコンセプトは良いと思います。でも艦艇にはどうだろう。そんなに可動部は多くないでしょうし。案の定、アロウズ期待の新作トリロバイトはフルボッコにされただけでした…
水中戦闘の醍醐味は、展開が比較的緩慢で、魚雷などが命中するのに時間がかかり、それがむしろ緊迫感を生むことです。例えばフルメタルパニックはそういう演出が上手でしたが、残念ながら今回はその手の緊迫感はありませんでした。
今回についてはあまり書くことが無いので、前回のネタの続きをやります。前回の考察で、『プトレマイオス2には専用のGNドライヴが搭載されているようだ』と書いたのですが、コメント欄では否定的なご意見を多く頂きました。トレミー2にGNドライヴのような形の物が付いているのは確かだけれど、あれはGNドライヴではなくてGN粒子を利用するスラスターであって、たまたまガンダムのGNドライヴと良く似た形状をしている(あれもスラスターを兼ねてるし)のでは、という可能性は確かにありますね。そうなのかも。
だからCBの所有するGNドライヴが5個よりも増えたという証拠は無いのですが、増えてないという根拠も無いとは思います。GNドライヴを作るには140年くらいかかるそうですが、それはたぶんスループットであってタクトタイムでは無いからです。
例えば自動車の製造ラインで、ラインの一方の端に原料が入って、反対の端から完成車が出てくるまでの時間をスループットと言います。だいたい十数時間です。一方で、製造ラインから完成車が出てくる時間間隔がタクトタイムであり、だいたい1分前後です。GNドライヴ製造のスループットが140年だとしても、流れ作業、あるいは平行作業できるのであれば、例えばタクトタイムは1年で、4年間のうちに4基完成したという可能性も『無くは無い』でしょう。
ではGNドライヴの製造は『流れ作業』できるのでしょうか。そもそもGNドライヴはどうやって作るのだろう。
以前も書きましたが、僕としては、GNドライヴの心臓部である『TDブランケット』には特殊な素粒子が使われていると考えます。たとえばモノポールとか。そう考える理由は、モノポールはトポロジカルディフェクトの現象の一つだからです。
そういう素粒子を作る方法として、まず思いつくのは加速器を使うことです。でも加速器は非常に大規模な施設(LACは全周27km)であるわりには、ごく微量の素粒子を扱えるだけなので、素粒子をまとまった量、工業的に生産するには向きません。ではどうするか。
工業的に大量生産するために、逆説的ですが、自然の力を活用することはよくあります。薬品など化学物質がそうですね。新薬になる化学物質が見つかったとして、それを単純な化学物質を組み上げて作ろうとすると、たいてい面倒でコストがかかります。それよりも、似た物質を生成する植物を収穫して精製するとか、植物を品種改良するとか、微生物の発酵を利用するとか、そういう手段で作ることができれば、一気に大量生産が可能になるわけです。
同じように、自然界にある物質を精錬して、そこから特殊素粒子が得られればラッキーです。そういうものがありそうな場所として、木星は候補になります。なぜなら木星は強力な磁場を持ち、しかも高速に自転している(9時間56分で1回転)ので、その磁気圏は天然の加速器になっているのではないか、という説があるからです。
だとすると、木星の磁気圏にある特殊素粒子を集めるプラントを、木星の衛星軌道に放せばよいことになります。その物質の密度はごく薄いので、GNドライヴに使える量まで集めるのに140年かかるのでしょう。
そのプラントが、木星の衛星を拠点にした工場で、衛星の資源を使って作られるとしたら、そのプラントを1年に1基作って放つことができれば、140年後からは毎年GNドライヴ1基分の粒子が収穫できることになります。
一方で、そのプラントが現地製造が困難で、地球から運ぶしかなかったのであれば、多数のプラントは作れないでしょうから、GNドライヴの数には限りがあることになります。
長々と書きましたが、要するにGNドライヴが現時点でも5基しか無いかどうかは分からないという、当たり前の結論でした。
『木星』というキーワードは1期から思わせぶりに出てきますが、今後重要になってくるのでしょうか。GNドライヴがあれば、木星に行って帰ってくるのもそんなに大変ではなさそうに思えますし。物語が太陽系スケールに広がるのであれば、それはそれで楽しみです。
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こんばんは
>CBの所有するGNドライヴが5個よりも増えたという証拠は無いのですが、増えてないという根拠も無いとは思います
この仮説は面白いですね
オリジナルの太陽炉は5個かも知れませんが、擬似太陽炉ならCBでも生産は可能でしょう
現にTDブランケットが無くても擬似太陽炉であれば充分、その益はあるのですから
次週はヒゲサーシェスが乗るツヴァイ改良型が出る様ですが(予告映像に紹介済み)この機体の擬似太陽炉は従来のジンクスとは大きさや出力の違うものが載ってるそうで・・。
ちなみに件のトロポジカルディフェクトですが小説2巻284Pで公式に『トポロジカルディフェクト~』とエイフマン教授が語ってます
1stアニメ本編でのエイフマン教授と2話でのミレイナが叫んだ言葉は
やっぱり間違っていたという事の証ですね
ではまた
CB側も擬似GNドライヴを運用するメリットはありそうですが、やらないのは何か理由があるのでしょうか。GN粒子を別の手段で貯蔵できるからとか、あるいは擬似GN粒子の健康被害を気にしているとか。
”トロポジカル”はやはり間違いですか。スッキリしました!
そもそもGNドライヴはどうやって作るのか、興味は尽きませんね。本編で語られるといいのですが。
さて、プトレマイオス2ですが、今回の放送を見て、やはりGNドライヴは搭載していないように思いました。
理由は、「ミサイル以外の武装が登場しない」からです。
GNフィールドは、GN粒子を循環させて維持していると考えれば、GNドライヴ非搭載でも、それなりの時間保持できそうです。
しかし、ビーム兵器は、明らかにGN粒子を消費する武装ですから、GNドライヴ非搭載では、GN粒子の残量がなくなれば終わりです。
1期の初代プトレマイオスには、これといった武装がありませんでした。
GNドライヴ非搭載では、ビーム兵器でGN粒子を消費すると不利になるので、GNフィールドで長時間防御するほうが得策、という割り切った設計にしたのだと考えます。
プトレマイオス2がGNドライヴを搭載しているのなら、GNフィールドだけではなく、ビーム兵器で武装するのが当然だと思います。
しかし、第2話で敵モビルスーツが迫ってくる場面でも、今回の大ピンチの場面でも、ビーム兵器は登場しませんでした。
やはり、GNドライヴ非搭載のため、ビーム兵器を搭載したくてもできないからではないでしょうか。
いかがでしょう?
ただ、もし艦載兵器としてビーム兵器が有効なのであれば、GNドライヴの有無に限らず搭載するのでは、とも思います。GN粒子は推進にも必要なのでそれなりに蓄積しているでしょうし、ガンダムのGNドライヴが使えることもあるわけです。
なのにビーム兵器を搭載していないとすると、何か別の理由があるのかもしれません。ミサイルのほうが有効だと考えているとか、輸送艦に偽装しなければならないとか。そもそも敵に肉薄されるような運用を想定していないとか。
プトレマイオス2にビーム兵器を搭載していない理由として、「ミサイルのほうが有効」というのは確かに考えられますね。
高速で移動する敵に攻撃を「当てる」には、正確に「狙い撃つ」必要があるビーム兵器よりも、「自動追尾」のミサイルのほうが効果的だと私も思います。
「そもそも敵に肉薄されるような運用を想定していない」というのも、初代プトレマイオスは間違いなくそうだと思います。
SEEDのアークエンジェルのように「ガンダムの母艦は強力なビーム兵器で武装するのがあたりまえ」な世界に慣れているので、それとは違うんだよ、ということでしょうか。
アニメ的なお約束を無視して考えると、宇宙艦って基本的に脆弱だと思うのですよね。海上艦は、機動性の低さを装甲や冗長性で補っていますが、宇宙艦はそれらにあまり期待できないはずで、単に鈍くて脆い標的になってしまう気がします。機動性と火力を併せ持つMSに狙われたらひとたまりもなさそう。
ビーム兵器は、撃った時点で自分の位置がバレるので、撃ったらすぐに位置を変えなければなりません。MSはAMBACなども駆使して激しい起動ができますが、それができない宇宙艦でビームを撃つのは自殺行為だと思えます。敵に発見された後ならば撃ってもいいですが、砲座は一瞬でつぶされそうです。
CBはGN粒子で探知をまぬがれることができるので、宇宙艦の運用は基本的には隠密行動なのでしょう。潜水艦みたいなものですね。隠密性という点で、ミサイルはビーム兵器よりも遥かに優れています。撃った瞬間が探知されにくいし、ミサイル本体も、噴射炎があるとしても真後ろからしか探知されないようにカバーすることは可能でしょう。
しかし、アニメには”お約束”というものがありますから、あまり厳密な話をしても仕方ありません。トレミー2の設定がこうであるとは限らないです。
太陽炉はモノポールをエネルギー源としているのであろう、ということは私も2月2日のエントリーで書いています。トポロジカルディフェクトという用語が放送された当日なので、他の方より早かったんじゃないかとひそかに?自負しています。
http://merkmals.blog31.fc2.com/blog-entry-67.html
オリジナルGNドライヴの数の件ですが、科学的考証とは別視点なのですけど、やっぱりオリジナルは5基より増やさないのでは?と個人的には思います。物理的な理由以上に、00のストーリー上の意義としてですが。連邦政策によって砂漠にGN粒子をばら撒くほどに擬似ドライヴで生み出す粒子がありふれてしまった時代だからこそ、限られた数しかないオリジナルの存在意義が今後のストーリー展開上意味を持つような気もします。
その数が安易に増えていくのは物語や折角のGNドライヴというSF設定を軽くしてしまうような気がしますので。
また、小説版のガンダム00の中で、GNドライヴを5基生産終了した後に、ドライヴをミッション通り所定ポイントに放出した後、ドライヴ製造施設を開発スタッフ共々葬り去る場面の描写がありました。
なので、生産ラインを再構築するにも相当の時間が必要となると思われるので、数年での増産は困難とも思います。
でも製造方法はいつかバレるはずで(エイフマン教授は気づいていたようですし)、ならば「先に造り初めてたくさん造る」メリットを取ったほうがいいような気がします。先に始めたことが最大のメリットですから。ばれたとしても相手は140年かかるわけだし。
まぁ、他にもいろいろ要因があるでしょうから、シュヘンベルクがやったことにケチをつけても仕方ないんですけどね。