気象分子実験と地球律をめぐる対立、というストーリーの本筋が動きましたが、この回の本筋としては、ソウタとホロンのラブストーリー?でした。RD 潜脳調査室 第21話 「永遠」 の感想です。
公式HPのキャラクタ紹介によれば、ホロンは「電理研で作られた自律成長型の人工知能を持った波留の介助用アンドロイド」とあります。『自律成長型』というのがポイントなのでしょうね。 ソニーのAIBOは、飼っていると感情を表すようになりますが、あれはあくまでプログラムされた”感情みたいなもの”を順番に出しているだけです。現在の技術ではそれが精一杯でしょう。
でもこの物語世界では、電脳化が実用化されているのですから、脳や精神活動についての知見ははるかに進んでいるはずです。また、人工知能が完成するのは『身体』が必要だ、という考え方があります。人工知能には『学習』が必要ですが、仮想空間で学習しても、しょせんプログラムの延長であり、自分の身体で、計算しきれない現実世界に直接干渉し、そのフィードバックを受け取ることが『心の成長』には必須なのかもしれません。この時代、義体の技術によって人間同様の機能を持つロボットが実現しているので、人工知能が完成する条件は整っていると言えるでしょう。
では実際に、人間と変わらない知能や感情を持ったロボットが作られたとしたら、そのロボットには人権があるのでしょうか?結婚できるのでしょうか? そういうテーマを、この物語は投げかけているのでしょう。 子供は人工授精や人工子宮で作って、結婚相手は好みのロボットを選ぶ、みたいな時代が来るのかなぁ。
でも人間とロボットには本質的な違いがあり、それは『老いる』ことです。書記長は「私はあなたと一緒に歳を重ねて行く事が出来る」と言っていて、一風変わった口説き文句ですが、ロボットの恋敵に対抗するにはそれしか無いかもしれません。
今回の影の主役であるハレー彗星が、それを象徴しています。人生には限りがあり、天体の事象にくらべたら一瞬のことで、ハレー彗星を2回見ることさえ困難です。だから「あなたと次のハレー彗星を見たい」というのは、「限りある人生をあなたと共に老いていきたい」という、究極の口説き文句でしょう。 ハレー彗星をかたどったブレスレットは、そういう想いを込めているのでしょう。
ともあれ、ソウタ君はホロンに恋したようで、この時代、ロボットとの恋愛はまだそれほど一般的では無さそうです。だから彼は悩んだでしょうけれど、今回何か吹っ切れたようですね。二人の恋路はどうなるのでしょうか。
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それにしても、やはりアンドロイドと結婚…ソウタはどこまで難しい道を選ぶのでしょうか。
でも身内がミナモだし、ホロンとならきっと乗り越えていけると思いたいですね♪
プロポーズの言葉、素敵だと言って頂けてありがとうございます。キザですけどね。でも女性に対してキザになるべき瞬間って、人生に何回かあると思うですよ。
ソウタとホロンの恋愛は、ミナモやハルなど周囲の人は温かく見守ってくれると思いますね。社会がどう見るかはわからないですが。この時代の空気がどうなのかは気になるところです。