メルクマール

　シェリル復活。というかこれは自立ではないかと思います。ひどい言い方ですが彼女は今までグレイスの手のひらから出た事が無かった。アルトに出会って、ランカ達と関わり少しずつ変わっていき、で、そんな中でグレイスに彼女の計画の都合で殺される筈だったのが生還し、それ故に捨てられた。でも、グレイスがいかに優れたマネージャーでも、アルトが言うとおり本物でなければ銀河の妖精なんて呼ばれるほどにはなりません。グレイスってモンスターペアレントなステージママなのかもと思えるんですよね。自分から離れて生きるなんて許さないという妄執じみたものがシェリルを言葉でいたぶる所に感じられてしまって。
　シェリルの過去も何というか、実は模造記憶ですというのが一番ありそうで。
　悪い意味で合理的なグレイスがあんな風にスラムで子供探すかねというのと、シェリルはあの当時もかなり美人ですし、あんな環境で形見のイヤリングを無くさずにいられたって事から考えると。ああいう環境における人の悪性の牙にシェリルがかからなかった事がむしろおかしい。シェリルが実は急速成長させられたデザーナードチャイルドで、スラムだのの記憶はすべて模造品だった。ま、それがどうしたといって生き抜ける強さを取り戻したみたいだから大丈夫なのでしょうが。
　むしろこの先心配なのはランカでしょう。彼女も自分の足で歩き出したばっかりで、いきなり失恋！　と思ってしまってああなった訳ですし。私見ですけど、アルトがどちらかを選んで最終回という形にならないんじゃないかと思ってます。アルトはまだ自分の足で歩いて生きていく形を定めていない。シェリルもランカも、そういう意味でアルトを追いかけて自分の足で、自分の思いに従って生きていこうとしている途中です。シェリルはグレイスからの自立。ランカは過去との決着と庇護されるだけの存在でなくなる事。アルトは空と舞台のどちらを選ぶのか？　案外両方ってのもありかなとはおもうのですが。
　天駆ける女形早乙女アルト。良いかも。
　最終話で後日談的に三角関係継続中と匂わせる形で収まりそうな気がしますね。どっちを選んでもアルトはふった方のファンクラブその他にフルボッコ確定ですしね。
　ミハエルとクランは、何というか気の毒です。ブレラが「勝手に死なれるとランカが泣く」と回収していてくれる事を期待したいけど無理だろうな。
　レオンの天下は短いでしょうね。グレイスと組んだという事が悪魔と取引した事とイコールである事を思い知って死ぬでしょう。
　肝心のグレイス＝悪魔ですが、OPラストの背景にあったあの妙な模様。あれこそがグレイス達の正体なんでしょうねぇ。フォールド波のソリトン状態で意識を保ち続けている、精神生命体になろうとしたマッドなプロトカルチャー達の成れの果てとか。
　急展開のおかげではよ来週になってくれと思います。

暇人さん、コメントありがとうございます！

シェリルの自立、というのはそうですね。自分が作られたアイドルではないということを、証明してみせました。

ランカは”アルトのために”歌っていたわけで、つまりプロとは言いがたいのですよね。だからアルトのことで悩んでいると歌えなくなってしまった。

一方で、シェリルはあの絶望的な状況下で、自分も怖かったはずなのに、プロとしての使命に目覚め、見事に歌ってみせました。ランカとシェリルが対照的に描かれていました。

三角関係のゆくえは気になりますが、マクロスのパターンとしては、どちらかに決めるのかなと思います。ランカには守ってくれる兄が二人もいるので、シェリルを守る役目はアルトがいいのでは、と僕は思ってますね。

　”アルトの為”に歌っていた。自分の歌を聴いて欲しい誰か以外見えていない。では、その人の為に歌えなくなったならもう歌えないのか？
　シェリルはそんな事はないといって本当に歌うんでしょうが、ランカはそこではまってしまう。そこから出られるかが次回のキモなんでしょうね。逆にシェリルは今まで特定の誰かの為に歌う事がなかった。あくまでも自分が歌いたいからだったのではないかと。恋を知る事で、挫折と絶望を知った事で一番はじめの思いを取り戻して歌う事を選んだ。歌わない事が生きていない事と同じなのが自分であると理解したから。
　ランカも同じですが歌手になる前にアルトに出会い、自分の中で歌う理由がアルトの為に変わってしまっていた。どうして歌手になりたいと思ったのか？　それを思い出す事が出来るか？　そこが鍵なんでしょうね。
　後は、ランカはアルトに10話で「いつも助けてくれるんだね」といってます。ランカにとってアルトは兄ではないけど自分を思い、守ってくれる人として求めているんでしょう。庇護される者でなくなることからまだランカは抜け出していない。
　ま、アルトの為に自分のライブのデリバリーやったりしますが、アレはあくまでもアルトに聞いて欲しいからと、シェリルへの対抗心からでしょうし。
　一方のシェリルはアルトと一緒に生きていきたいという感情の方が強いのではないかと。私としてもシェリルを選ぶ形で終わって欲しいですね。初代マクロスでも主人公は一緒に生きていく人を選んだのですし。ま、そうなったら「ランカを振ったか貴様ぁーっ」とオズマにボコボコにされるでしょうが許容範囲でしょう。
　最終決戦ではシェリル&ランカによるライオンフルバージョンをバックにアルトが敵の総大将を仕留めてフロンティアの長く苦しい戦いが終わるという燃える展開であって欲しいです。

暇人さん、コメントありがとうございます！

そうえいば、ランカはアルトに会う前から歌ったいたわけで、自分が何のために歌っていたのか思い出す、というのが今後のキーなのかもしれません。

シェリルはどうなんでしょうか。一人ぼっちの彼女は、アルトに依存する気持ちはかなりあると思いますが、歌については人一倍、プロフェッショナリズムを持っているとも思えます。

クライマックスはランカとシェリルのデュエットでガチだと思うので、そこに至るドラマを楽しみたいですね。

こんばんは

バジュラのフォールドクリスタルは副産物に過ぎないんでしょうね。レオンは利用されて死にそうな気がします。でも、シェリルのイヤリングに使われていたことから、それなりに重要なキーになりそうな気がしますが。

歌に関してですが、きっと歌というのは感情を増幅するためのツールのようなものではないでしょうか？クイーンであるランカの感情が怒りや悲しみなどの負の感情に支配されれば、バジュラはクイーンを守るために敵を排除しようとするのではないでしょうか？グレイスも、バジュラはランカには手出しはしない。と言ってましたし。

綺羅 さん、コメントありがとうございます！

グレイスたちにとってはフォールドクリスタルが目的だと思っていましたが、そうでもないんですかね？

バジュラが反応するのはランカの感情で、それを増幅するために歌が必要、というのは、ありえると思います。あまりに感情が強いと、歌無しでも伝わってしまうということで。