メルクマール

この作品はそもそも、２ちゃんねるの掲示板に投稿されたもので、面白いという噂を数年前に聞いてました。 経済の概念をファンタジー世界に取り入れた、なかなか骨太な作品とのことで興味はあったのですが、ログがネット上に散在していて読みづらく、「そのうちまとまったら読もう」と思ったままでした。

物語は、魔王に「我のものになるなら、世界の半分をやろう」と持ちかけられるという、ドラクエの超有名なシーンのパロディから始まります。 それだけならアリガチですが、そこから2人が経済について語り続けるという、かなり異色の展開になりました。

魔王は何らかの理由で、経済学の知識があるようです。 それをベースに、この世界が戦争に依存している状況を冷静に分析していました。 でも今のところは分析だけで、「ではどうすればよいのか」という解は示されていません。　勇者はそれがわからないままに魔王と手を結ぶことにしたわけで、なかなか大胆ですが、直感的に彼女の「丘の向こう側に行こう」という理想に賭けることにしたのでしょう。

とにかく地味な第一話でしたが、ファンタジー世界の経済をテーマにどのようなストーリーになるのか、多いに期待しています。 経済をテーマにしたアニメとしては、『C』や『狼と香辛料』があり、どちらも大好きな作品ですが、そういえば声優さんのコンビは『狼と香辛料』と同じですね。 ホロは老獪で、ロレンスをからかっていて、でも実は逆にからかわれていました。 この作品では、魔王が主導権を握っているようで、実は勇者に握られているので、似た関係性があります。　「高貴だけれどキュート」という役柄に、小清水さんの声はベストマッチで、魔王は良いキャラになりそうです。　いろいろ楽しみですよ。

ポチッとして頂けると励みになります！↓