秋アニメ感想の第一弾は、期待のSF作品です。 新世界より 第1話 『若葉の季節』 のレビュー。 原作小説は未読です。
直前特集を見たのですが、花澤香菜さんが、「どんだけ疑い深く見ていても、予想もつかないところがいっぱい出てくる」と言ってました。 1話を見る限りは、わりとシンプルな世界観に見えましたが、その通りに受け取ってはいけないのでしょう。
千年後という超未来ですが、文明レベルはむしろ退化しているように見えます。 機械はおろか、金属製のものさえほとんど出なくて、もっぱら木と布と土器でした。 単にそういうライフスタイルが流行っているのか、あるいは本当に科学技術が退化しているのか。
これは教室の風景で、窓はガラスですが、数十センチ角の桟にガラスがはめ込まれていますよね。 これは、大きな板ガラスを作る技術が無いことを示唆しているのかもしれません。 現代では、溶かした金属の上にガラスを流して板状に生計する『フロートガラス法』で均質な板ガラスを作ることができますが、それ以前はもっぱら『吹きガラス』を熱いうちに切り開いて、板状にするという製法でした。 これではあまり大きな板ガラスは作れないので、窓を桟でこまかく区切ってガラスをはめ込む必要があったわけです。
技術が退化している証拠にも見えますが、でもだまされているのかもしれませんよ。 技術はあるけれど、何らかの理由で使わないだけかもしれない。 農場の様子からして、遺伝子組み換えの技術があるようにも見えました。 過去の技術の遺産という可能性はありますが。
子供たちは、悪鬼について繰り返し教えられ、村の外は危険だと刷り込まれていますが、実際には逆で、呪力を持つ子供たちが危険だから、村の外に出さないようにしているのかもしれませんね。
「とある魔術の禁書目録」みたいだなーという印象も持ちました。 学校は超能力の実験施設で、子供たちは監視されていて、その能力は権力者たちに利用されるんですよね、と。 でもそのように思わせておいて、さらに裏がありそうな感じでもあり、疑り深く見ていきたいと思います。 ミステリアスな雰囲気を盛り上げる映像も良く、楽しみな作品になりそうです。
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