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ここは「トータル・イクリプス 第10話 『予兆』  感想」 の個別エントリーです。
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焦るだけでは「自分の戦い」に勝つことはできない。 トータル・イクリプス 第10話 『予兆』 のレビューです。

電磁投射砲は、1発撃っただけで使用不能になったようですね。 まだ開発中なので仕方ないですが、実戦でも連続使用できるのか怪しいな。 原理的に、砲身は激しく消耗しそうだし。 昔の列車砲のようにならないといいのですが。

ドイツは第二次大戦中、列車砲の開発に情熱を傾けていて、巨大な最強の列車砲を作ったけれど、30分に1発しか撃てず、さらに数十発で砲身交換が必要など、実戦では使い辛いものでした。 それに費やした人材や資源を他のこと(戦車とか)に向けていたほうがずいぶん良かったろうに、と言われていますね。

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世界最大の列車砲『グスタフ』を開発したクルップ社は、今でも大砲のメーカーとして有名ですが、露天掘り鉱山用の掘削機械、『バケットホイールエクスカベーター』なども作っています。 大きなものだと全長200m以上、重量1万トン以上あり、それがキャタピラで自走するので、『世界最大の地上の乗り物』と言われています。 これの構造は列車砲を思わせるもので、列車砲の開発の経験がこういうものに生かされていると思えば、長い目で見ればアリだったのかもしれません。

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唯依はどうしてなのか、不知火弐型で接近戦を行うことに消極的です。 電磁投射砲を、ソ連に機密を知られるリスクも承知で実践テストに持ち込んだのは、「接近戦をしたくないから」という意図が大きかったようだし。

そこまで接近戦を嫌がるのは、やはり「部下を戦闘で失いたくない」あるいは「自分の開発した機体で死者を出したくない」という想いからではないでしょうか。 京都の戦いで、多くの部下を失ったトラウマがあるからです。 さらにそこに、ユウヤへの私情もいくらか入っているかもしれません。

でもそんな唯依の想いは、裏目に出ることになりました。 電磁投射砲が使えなくなり、接近戦向けの調整が不十分な機体を戦場に送り出すことになってしまったからです。 不知火弐型と自分を実戦の中でレベルアップさせたいと熱望している、ユウヤの邪魔をしてしまったことも気に病んでいるようです。

ラトロワ中佐も、やり方は唯依と違うけれど、同様に部下を死なせたくないという想いで戦っています。 特権階級のロシア人でありながら最前線で泥臭く戦っているのは、最前線の子供たちのためでしょう。 そんな部下たちは、中央のエリート実験部隊が来たことで、ラトロワ中佐もそちらに取られてしまうのではないかと恐れていて、彼らがやたら突っかかるのは、そのせいもあったのですね。

ラトロワ中佐はユウヤのことを「英雄」と呼び、それは皮肉も含まれてはいるだろうけれど、一定の評価はしているようです。 「おまえは度胸がある」と一応褒めていて、それは部下たちが臆病物呼ばわりしていることへの償いの気持ちもあるでしょう。 私はおまえが臆病者でないことを知っていると。

ユウヤはそんなラトロワ中佐の言葉が素直には聞けないようでしたが、「すべてを拾えないなら、何を捨てるかを決める。それが自分の戦いというものだ」という言葉は、心に残っていました。 ユウヤには、アクティブで参戦するという選択肢もあり、その場合「格闘戦の実戦を経験したい」という希望は叶えることができました。 でも、「不知火弐型を仕上げたい」という目標からは離れてしまいます。 ユウヤはラトロワ中佐の言葉を思い出し、アクティブに乗るという選択肢を捨てることにしました。 不知火弐型を仕上げることが、彼の戦いだからです。

ユウヤは当初、鼻もちならない類型的なエリートパイロットでしたが、だいぶ大人になったようです。 彼と不知火弐型の潜在能力が発揮される舞台が、整いつつあるのでしょう。

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2012/09/03(月) | ζ[ZETA] Specium blog
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2012/09/03(月) | 制限時間の残量観察
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2012/09/04(火) | Garnet Clover~ガーネット・クローバー~
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