こういう戦術機の運用もアリに思えてきました。 トータル・イクリプス 第9話 『落涙』 のレビューです。
ソ連軍の連中は、上から下まですごく嫌な感じで、上層部は最後まで真っ黒でしたが、最前線の兵士にとっては上層部の事情よりも、戦場で生き残ることが重要であり、絶望的な戦場の中で信頼の絆が生まれたというお話でした。 ラトロワ中佐は、一貫してアルゴス試験小隊をバカにしていましたが、あの局面でのユウヤの真剣な様子を見て、託してみる価値があると考えたのでしょう。
ユウヤは実戦で格闘戦をしたくてウズウズしていたので、電磁投射砲はお荷物だと考えていました。 でも実際に戦場の地獄絵図を見て、そんな自分が甘かったことを認識したのでしょう。 戦場では、格闘戦とか砲撃戦とか関係なく、とにかく敵を倒さなければ仲間や自分の命を失うのです。 彼は吹っ切れて、仲間を救った電磁投射砲を誇らしく思うようになったようです。
あんな強力な火砲があるなら、別に戦術機に搭載しなくても、戦車の砲台や航空機に搭載すればいいのでは?と思ってしまいますが、砲撃しているときの様子を見ると、かなりの反動があるようなので、だとしたら戦術機に搭載することには合理性があるかもしれません。
クレーン車は、自重よりも軽いものしか持ち上げることができません。 自重よりも重いとひっくり返ってしまうからです。 でも人間は、自分の体重の2倍くらいの重さのものを持ち上げることが出来ます。 人間は柔軟な間接により、持ち上げながら自身の力学的な構造(重心の位置とか)を変化させることができるので、筋力や体重を最大限に生かせるのです。
電磁投射砲はビーム兵器ではなく、実体弾を超高速で打ち出すので、反動があります。 作中の電磁投射砲は、さらに高速連射ができるようなので、かなりの反動がありそうです。 その反動を、スラスターと重心移動でバランスさせながら撃っているようなので、それが可能なのは柔軟な構造の戦術機と、スキルのあるパイロットなのでしょう。
アルゴス小隊の連中が、初陣で緊張しているユウヤのことを気遣ったり、ここ一番というところではユウヤのことを完全に信頼していたりと、とてもいい仲間なのが印象的でした。
唯依は、実験成功をもっと喜んでもいいはずなのに、それよりはユウヤが無事で戻ってきたことに安心したようでした。 彼女は、あまり軍隊の上官向きではないように見えるので、今後非情な命令を出すことが必要になったときが心配ですね。
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元々不知火弐型の計画とは違う別の計画に基く兵器なので扱うのが大変なのはしょうがないんですよね。