メルクマール

だいぶシビアなストーリーですね。　てっきり嫌われ者のアンチヒーローを演じるのだと思っていたら、急に仲間が出来て、安らぎと使命感を感じていた矢先に、仲間が全滅する展開です。　経験値稼ぎのつもりで気楽に行ったら、トラップに嵌ってあっという間に全滅という経験は、誰しもゲームで覚えがあるでしょう。　それがあるだけに、あのシーンの緊迫感と、ここで死んだら現実に死ぬという恐怖は身に迫るものがあります。

蘇生アイテムをゲットしてハッピーエンド、という安易な結末にはせず、ほろ苦い結末で、でも救いを残したラストは良かったと思えます。 　ただ、サチは残念ですよ。　CVが早見沙織さんだし、OPにもいるのでヒロインの一人なのかと思っていたら…　もう登場しないのでしょうか？

下世話な話で申し訳ないのですが、サチとキリトが添い寝しているのを見て、このゲームはプレイヤー同士がセックスするシステムはあるのだろうか、というのは気になりますよね。　これだけリアルな仮想現実なのだから、当然需要はあるだろうけれど、でもそれはできないと思われます。　結婚システムがあるオンラインRPGは多くありますが、キスや抱っこまでで、そのものの行為はできません。　それだとアダルトになってしまって、普通に売れないからです。

何が言いたいかというと、SAOは現実に限りなく近い世界ですが、男女が体の関係になれないという点が現実と違っていて、このことは、人間関係に影響を及ぼすはずです。　 性別があまり関係無く、より男女平等な世界になるでしょう。　黒猫団はサチが紅一点ですが、みなあまりそれを意識していないし、女の子なのに盾持ちの前衛（いわゆるタンク役）という危険な役割をさせようとしています。　良い意味でも悪い意味でも、女の子は特別視されず、男に守られる存在ではないので、それだけに、サチは心細い思いをしているのでしょう。　「完全に現実」でも「ただのゲーム」でもないギャップが存在するのが、この世界の特徴で、サチはその犠牲者なのです。

キリトは何らかの理由で、以前から仲間を作るのを避けていましたが、これでますます、作らなくなるのでしょうね。　でもいくらプレイヤースキルがあるとしても、この手のゲームでソロプレイは圧倒的に不利です。　今回のラストでいくらか救われたはずですが、またキリトは仲間を作る気持ちになれるでしょうか。　『赤鼻のトナカイ』のように、皆からは後ろ指を指されるけれど、でも大切な人には価値を分かってもらえる存在になれるでしょうか。

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