リアリティが無さそうで有る、というのが持ち味なのかもしれません。 ヨルムンガンド 第6話 『African Golden Butterflies phase.1』 のレビューです。
Dr.マイアミはロボット工学の権威で、彼女自身はおもちゃを作っているのだけれど、でもその技術は必ず軍事転用されるとのこと。これは『アイロボット社』をモデルにしているのでしょうね。 マサチューセッツ工科大学の人工知能の研究者が作った会社で、当初はおもちゃを開発してハスブロ社を通して売っていました。 それはあまり売なかったのですが、掃除ロボットのルンバがヒットして、さらには軍事ロボットのトップランナーになっています。 アイロボットの軍事ロボットはイラク戦争などで使われたし、福島第一原発の事故にも駆り出されていましたね。
ココは、既存兵器のアップグレードキットがトレンドだと言いつつも、「これからは違う」とも言っていました。 これからは、ロボット技術を駆使した無人兵器の時代になると言いたいのでしょう。 そうだと思いますね。 無人兵器の実用化が最も進んでいるのは軍用機で、既に、F16など有人機を運用していた飛行隊の機種が無人機に転換されるということも始まっています。
ヤマハの無人ヘリコプターが中国に不正輸出された、という事件がありましたが、無人機は産業用と言えども容易に軍事転用できるので、規制されるのは仕方ないでしょう。 そしてヤマハの無人ヘリは、そもそもはホビーラジコンのメーカーであるヒロボーと共同開発したものなので、これもおもちゃがルーツだと言えます。 米軍の無人機でも、RQ-11レイブンなどは非常に小型で、見た目はまるでホビーラジコンで、使われている技術も大差ありません。 ホビーで自律飛行させるキットもありますし。
おもちゃ技術者が武器商人の注目の的で、その身柄を巡って争うという設定は、リアリティが無い話のようで、実はあるというのが渋いところです。 唸らせてくれます。
物語のほうは、パルメの過去の因縁話のようですね。 それにしてもこの作品では女性が強く、男はタジタジです。 ヨナはそんな女性陣から甘やかせてもらっているので、おいしいポジションでしょう。 そのストーリーと、ロボット技術者の確保という設定とがどう関わるのか、興味深いところです。 すごいロボット兵器が登場するのでしょうか。 そしてロボット兵器を見て、武器を憎むヨナはどう思うのでしょうか。
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