リアルなのか、そうでもないのか、よくわからなくなってきたぞ。 ヨルムンガンド 第3話 『ムジカ・エクス・マキーナ phase.1』 のレビューです。
ココが殺し屋に襲われて、ヨナがそこに突入し、ココを遮蔽物の影に素早く逃がすあたりはイイね!と思いました。 これが三流アクションであれば、ヨナは突入してサブマシンガンを撃ちまくるところですが、彼の任務はココの警護なので、牽制弾を撃ちつつ逃がすことを優先するのは、訓練された兵士らしい行動です。
一方で、殺し屋のほうはあまりプロフェッショナルに見えませんでした。 まず彼らの仕事は暗殺ですから、最初の一撃が失敗したところで撤退するべきでしょう。 不意打ちできるのが暗殺者の優位点ですが、気付かれたらターゲットとしては逃げれば勝ちだし、市街地のオープンスペースなのでいくらでも逃げられます。 時間が経過するほど、警察や敵の増援が来るので不利になります。 また、広いところに突っ立って応戦するのも自殺行為です。
でもそれは普通の兵隊の場合で、あのオーケストラの二人は普通でも兵隊でもないので、セオリーを無視していても不思議ではないのかもしれません。 超人的な能力に頼って、殺しを成功させてきたのでしょう。 隠れている狙撃手を下から狙って一発で倒したり、物陰からの不意打ちの銃弾を防いだりというのは、普通の能力ではありませんでした。
最初は冷静だったヨナですが、膠着状態になったことで命がけの突撃を仕掛けます。 少年兵というのは使い捨てで、突撃時の弾避けになればいいくらいのものですから、そのように教育されてきたのでしょう。 レームはそんなヨナを憐れんでいて、「少年兵の戦い方は我慢ならん」と言います。 ここはいいシーンでした。 途上国での少年兵の扱いは深刻な問題で、レームはそれを見てきたのでしょう。
まぁ、彼らも少年兵としてヨナを使っているので、矛盾をはらんではいるのですが、使い捨てではなく、プロフェッショナルとして、大人として一人前にしてやろうという気持ちは伝わってきます。 ちなみに、18歳未満の少年に戦闘させるのは国際法違反です。
レームの落ち着いた指揮ぶりも印象的でした。 どこかの特殊部隊の指揮官とかだったのかもしれませんね。 次回はいよいよ反撃ということで、レームの作戦がどう決まるのか楽しみです。
イタリアが舞台のガンアクションということで、『ガンスリンガー・ガール』をどうしても連想しますね。 あれは大人の男と少女のペアなので、逆パターンですが。 ガンスリの少女が相方に精神的に依存しているのに対して、ヨナは染まるものかと思っていて、ココの人間的な魅力に惹かれつつも、嫌いたいと思っています。 ココは、ヨナのそういうところが気に入っているので、ヨナの本音が聞けて大喜びしていました。
ココの本性は、まだ測り知れないですけどね。 ピンチになるとむしろ笑うところとか、ちょっと異常ですが、なにか理由があるのでしょう。
あ、オーケストラのほうはガンスリ状態でした。 さては公社の暗殺部隊か!
タイトルの「ムジカ・エクス・マキーナ」は、「デウス・エクス・マキーナ(機械仕掛けの神)」から来ていて、さしずめ「音楽の神」でしょうか。 音楽(銃撃)によって物語を解決させる、というような意味かな。
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