子供の頃からの夢を持ち続けた人々。 宇宙兄弟 第3話 『有利な男と走る女医』 のレビューです。
前回に引き続き、選抜テストの様子です。 前回は筆記や面接でしたが、今回は主に身体測定と体力テストでした。 宇宙は無重力なので楽そうなイメージがありますが、宇宙空間では宇宙服は中の空気の圧力でパンパンに膨らむので、手足を動かすだけでも重労働なのだそうです。 なのでそれなりの体力は要求されるでしょう。 また、病気になっても簡単には戻れない場所に長期間滞在するのですから、健康で身体的な欠陥が無いことが重要だと思えます。
肺活量も、多いほうが望ましいのでしょうね。 減圧事故(気密が破れて空気が抜けていく事故)が起こった時に、肺活量があるほうが対処する猶予があり、生存できる確率が高そうですから。
肺活量は肺の容量なので、体格でかなり決まるのですが、息を最後まで吐き切ることは訓練できるので、管楽器の奏者は肺活量が鍛えられます。 あのテストは一気に吐き出すのではなく、細く長く息を吐く必要があるので、息をコントロールする訓練をしている管楽器奏者にますます有利でしょう。 女性は肺が男性より小さいので、どうしても肺活量は少ないのですが、せりかさんは男性全員に勝つとはマジで凄いわけで、ムッタが思わず感嘆するのも無理はありません。
ムッタとせりかの子供の頃の回想に、長い尺が当てられていました。 宇宙飛行士を目指す人というのは、要するに子供の頃の夢を持ち続けた人なのでしょう。 宇宙飛行士に選抜されるほどの能力がある人であれば、他にワリのいい仕事はいくらでもあるはずで、ましてや宇宙飛行士は危険だし、訓練も厳しいものです。 それなのになりたいというのは、「子供の頃からの夢だから」しか無いと思うのですよね。 だから、回想を丁寧に見せるのは必要なことなのでしょう。
ただ先は気になるので、テンポが遅いのがもどかしいですけどね。 ムッタとせりかは少し距離が近づきましたが、まだまだなので、本格的に絡むようになるのを心待ちにしています。
あと今更ですが、OPが本当に素晴らしい。 ロケットに点火してリフトアップし、大気を貫いて上昇して、やがて無重力の宇宙に出る様子が、イントロからサビまでの曲想で見事に表現されています。 アニメーションもワクワクする楽しさで、出色のOPだと思いました。 アニメのOPは総合芸術ですね。
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ところでこのアニメ知ってますか?
作画も良くて、結構できてるアニメみたいだなと思います。^^
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宇宙兄弟は主人公の子供時代を丁寧に辿り、かつ政治的陰謀や国家間の思惑など絡めないという配慮がなされている印象がありますね(今のところ)。
心身共に健全で優秀な人材だけが求められることに変わりはなくても、私達にも手の届く宇宙を描いてくれるのでしょうか。
青年誌掲載作ということですが、親子で楽しめる作品だと思います。
それにしても健康診断だけで、現状で確認されている疾患全てが見つかりそうですが、せりかさんは鉄人レースでもやっていたんでしょうか(笑
せりかさんは超人すぎますね。性格がちょっと天然なおかげで、嫌味はないですが。