メルクマール

前回のレビューで予想したように、ニューロリンカーは、脳をハッキングする非合法な技術なのではと思えます。　なのでコミュニティは閉鎖的で、「親」の紹介でしか参加できないようですね。　「親」になるのは、それなりに高レベルのプレイヤーである必要があるのでしょう。　晴雪にとっては、黒雪姫が「親」のはずです。　

加速するにはバーストポイントが必要で、バーストポイントの初期の持ち点は100で、加速するたびに1減ります。戦闘に勝てば相手からバーストポイントを奪い取ることができます。　という説明でした。

加速するたびに減るということは、参加者全体のバーストポイントは減り続けるのですよね。　プレイヤー（バーストリンカー）が100人いたとしたら、初期ポイントの合計は10000ですが、1人が1日に1回加速すれば、1日あたり100ポイント減るので、100日でゼロになります。　新人が参加すれば、その持ち点の分が増えますが、それよりはポイントが減っていく速度のほうが速そうです。　

このシステムは、弱いプレイヤー（バーストリンカー）をどんどんふるい落として、強いバーストリンカーだけを残すためのものなのでしょう。　このゲームの主催者の目的も、それなのだと思えます。

アバターは劣等感によって作られるというのも面白い。　劣等感が強いほうが、その反動で強くなれるのでしょうね。　ということは、劣等感にまみれていて、かつゲームに強い晴雪は、バーストリンカーとしての素質が抜群なのでしょう。　黒雪姫が目を付けたのもうなづけます。

戦闘も、映像の躍動感と相まってとても良かった。　バイクが方向転換するにはシフトダウンが必要で、クラッチを切った時に一瞬トルクが抜けるわけですが、そのタイミングを狙って後輪を持ち上げたのでしょう。　敵は攻撃も防御もバイクのスピードに依存していたので、スピードを止めた時点で春雪の勝ちでした。

シルバークラウンの必殺技「頭突き」は、相手のライフを8割以上削る絶大な威力がありますが、当てるのが難しいようです。　接近してよく狙う必要があるのに、近接防御力は弱いという、使いづらいピーキーなキャラだと言えます。　でも一発逆転が狙えるロマンのあるキャラとも言えて、僕はそういうの好きですね。　プレイヤースキルのある春雪ならば、使いこなせるのではないでしょうか。

春雪と黒雪姫の、恋愛面でのすれ違いも見どころです。　春雪は、加速の恩恵が欲しいというよりは、黒雪姫のために戦っていて、つまりベタ惚れなのですが、多くを望むのは畏れ多いと思っていて、黒雪姫はそれをフラれたと受け取ってしまった。　黒雪姫も本心をストレートには明かさないので、当分はすれ違うのでしょう。　よくある鈍感キャラとツンデレキャラのすれ違いはではない恋愛模様は、面白くできそうです。

勝った後の、黒雪姫の笑顔はとてもよくて、この笑顔のためだけに頑張れる、と思ってしまいますね。

1話目が良くて2話目でガッカリという作品も多いのですが、この作品は2話目でますます期待が持てるようになりました。　2クールものだそうなので、じっくり楽しみたいと思います。

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