メルクマール

僕はアニメ化で話題になる以前からの西尾維新ファンを標榜しているのですが、彼は多作なので、著作全体の半分も読んでいません。　この作品の原作コミックスも興味はありつつも、絵柄が好みで無いのと相まって、読んだことがありませんでした。　めだかが女子であることも知らなかったという。

西尾維新作品の特徴といえば、主人公のまわりくどいモノローグですが、その風味は薄いのですね。　主人公のモノローグはありますが、比較的あっさりしています。　まぁ、いつもの調子でやったら、モノローグだけでコミックスの1話使ってしまいますからね。　でもヒロインのめだかのセリフ回しには、やはり西尾維新らしさがあります。　比率がどうのとか、細かい言葉の意味にこだわって言い換えるあたり。

第1話は人物紹介的な内容で、ストーリーが特に面白いわけでは無かったですが、めだかや善吉のキャラクタとしての魅力を描くことには成功していました。　登場時はクセが強くてちょっと辛いなと思っていたのが、第1話が終わる頃には魅力的に見えるようになったので。　ひたすらめだかの魅力的を説明するためのストーリーだったとも言えます。

『ツンデレ』という言葉は、一般化すると共に意味が拡散していて、泉ピン子の著作に「ツンデレ人生相談」とあるのを見た時は極まったなと思いましたが、めだかは本来の意味でのツンデレな気がしますね。

気になったのは、演出がなんだかギクシャクしていることで。　心象風景を現わす表現が唐突に感じたりしましたが、これも味なのかもしれません。　GAINAX制作ということで、バトル描写にももっと期待したいところです。

なんでも、原作は序盤はあまり面白くないけれど、次第に盛り上がるという定評があるようです。　第1話も十分良かったので、今後も楽しみですよ。

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