なかなか、小粋なエンディングだったと思いますね。 あの夏で待ってる 第12話 『あの夏で待ってる。.』 のレビューです。
イチカがいなくなってしまって、アンハッピーな結末だと思われておいて、最後のカットの「宇宙船はどうしたんですか。壊れた?また?」というセリフと、ボリビアの衣装とで、地球に戻って来られたことを表しています。 あれが映画のラストシーンであると同時に、この物語のラストシーンでした。
檸檬先輩は、やはりMIBだったのね。 ああいう組織があるということは、宇宙人との接触は過去にも行われていたのでしょう。 檸檬先輩が構えていた銃のようなものは『レーザー・デジグネーター』で、目標をレーザでポイントするためのものです。 ポイントした場所を狙って、あのロボがミサイルを撃つわけですね。 MIBの技術力はかなり進んでいて、宇宙人の技術がいくらか入っているのかもしれません。
りのんが特別顧問という肩書でMIBにいて、ずいぶん好待遇でしたが、檸檬先輩の様子からして、りのんが持っていたデーターを解析して宇宙船を作ろうとしていたのでしょうね。 宇宙船を完成させて恒星間飛行に成功すれば、地球は未開惑星の区分を外れて、イチカが訪問できるようになるという狙いで、そしてそれは実現したのでしょう。 檸檬先輩とイチカとの友情物語でもありました。
最後の最後でハッピーエンドにしましたが、基本的には切ない最終回でした。 遠い夏の日の思い出とか、会いたいけれどもう会えない人とか、そういうことは誰にでもあるはずで、それと重ね合わせて見てほしいということなのでしょう。 小道具の8mmカメラが、ノスタルジックな気分を盛り上げてくれます。
海人とイチカの恋愛は成就したわけですが、他の3人は宙ぶらりんのままですね。 でも僕としては、イチカが戻ってきた後に、哲朗が柑菜にアタックしてもモノにしたのではないかと想像します。 哲朗はずっと、イチカを映画の撮影に誘ったことに引け目を感じていました。 海人とイチカがくっつけば、柑菜がフリーになるという思惑があったからです。 その引け目のおかげでいろいろ迷走していましたが、イチカが遠い星から再び戻ってきて、海人とくっついたのならば、それはもう2人の”愛の力”が強いということなので、哲朗が引け目に思うことはなく、堂々と柑菜にアプローチできるでしょう。 柑菜も海人のことを吹っ切ることができるでしょうし。
中盤の、少年少女たちが青い恋愛に悩んでいるあたりは、いまいちフックのないストーリーだなと思ったりしたのですが、イチカが宇宙人だとカミングアウトしてからの展開は面白かったし、とても良いエンディングだったと思えます。
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伝説の勇者の伝説派の人間としては、
このアニメの海人はハッピーエンドにはならなかったのかなと思いました。
伝説の勇者の伝説において世界は1000年でリセットされ神として作られた連中は死ぬとその精神は次の世界に移動するんだそうです。
そして何度も似てるけど違う世界を何度も繰り返し続ける。
この話シュタインズゲートのまゆりの話に似ていると思わないでしょうか。
自分達が死んでも何万年後の二人まで思いは連続していくという話に。
このアニメでもそちら側なのかなと思います。
謎の声は前の世界のいちかが残したもの。
前の世界のイチカは待ち続けていた次の世界の海人が見つけてくれるのを。
そしてこの世界のイチカは待ち続ける、次の世界の海人が見つけてくれるのを。
海人もまた生き続けた。
世界から外れたところで、次の二人がどうかハッピーエンドになるようにと。
自分達の続きを、次の二人をフィルムに焼き付けた。
ラストの樹を撮ったあとからは次の世界だったのかなと思います。
世界から外れた海人のまわすにカメラの中の世界。
>宇宙人の技術がいくらか入っているのかもしれません
あれは人間の作った技術なのかなと思います。
イリヤの空という作品において、宇宙と戦争してる連中は大きなもので3つ。電話一本からの自称地球防衛軍なら五万といるみたいなことを言っていました。そして、そいつらは毎日のように殺し合い、毎日勢力図が書き換わる。その結果、残ったのは3つ。その中で戦える力を持っているのは一つ。しかもその力は偶然発明されたもの。
多分その発明で勢力図を塗り替えたのだと思います。
シュタインズゲートでのセルン対ラボ。
のように偶然力を手にした弱小勢力とそれを圧倒的な力で奪い取る勢力
MIBは多分そんな世界で勝ち残った勝ち組の一つなのかなと思います。
イチカには絶対見せられないようなことをして手にした力ということなのかなと思います。
ゼリーマンのような…。
もしくは、ブラウンのような…。
もしくはハルヒの古泉のような。
普通に見えても、その手は後戻りできないほどに汚れてしまっている。
かも知れないのかなと思います。
そしてハルヒを思い出したあたりでこの世界は閉鎖空間だったのかなとも思っています
移動自由。(フィルムを渡した後、まったく別の公園ぽいところから出てきた)
人払い自由。(海人と二人で話した時)
予知能力(中で起こることがわかる、ここに来るようにいわれて)
これらは閉鎖空間内の古泉達の力そのものな気がしてます。
この世界そのものが誰かの夢なのかなと思いました
>宇宙船を完成させて恒星間飛行に成功すれば、地球は未開惑星の区分を外れて
多分それほどのことはできなかったと思います。
檸檬にできたのは海人(記憶、存在)が消えてしまう前(何十年か、何百年か、何千年か、1万2千年か)に海人という存在のこと、その想いを世界に干渉できる誰かに渡すことくらいだった思います。
彼女は探したんだと思います。
人間がその域に達するまで海人はもたないから、きゅうべぇや黄金の種族といった人間と比べれば神に近い種族を。
しかし、そいつらは助けてはくれなかった。そのかわりに聞いた。
「その用意と覚悟があるのか」と。
そして、その問いに答えた檸檬は力を与えられた。
永遠という力を。
永遠にあの夏を見守る力。
岡部の力に近い力。
ほむらのように壊れないほどに強く生きれる人間もいたという話かなとも思います。
人間はほむらみたく弱くはない
何万年でも生きていける
という
イリヤの空は最近読みました。イリヤの空の影響が、少しあるような気はしますね。人類の知らないところで、宇宙人との戦いは既に行われているという世界観なのかもしれません。檸檬は宇宙人と会うのが初めてだと言っていましたが、対面するのは初めてという意味だったかも。
僕は、檸檬たちが恒星間宇宙船を作ったと思いたいですね。人類が新しい宇宙時代に入ったと同時に、イチカの恋愛も実ったという、そんなロマンチックな物語だと思うからです。