メルクマール

『つきひフェニックス』という、月火メインのエピソードでありながら、ずっと月火の出番が無かったのですが、やっと登場したと思ったら、お兄ちゃんに裸に剥かれるわ、上半身を吹っ飛ばされるわで災難でした。

「もうお兄ちゃん、妹のおっぱい触りすぎ！」の後に、原作には「今の言葉、書店用POPとかで使うからね！」というメタなセリフがあったのですが、カットされちゃいましたね。　面白いセリフだけれどアニメ向きではないので、どうアレンジされるか楽しみにしていたのですが。　このアニメの脚本は、原作をカットするか、少し順番を入れ替えるだけで、アレンジは全くやらないですよね。　脚本家は作家というよりは編集者のようですし。

『偽物語』は『化物語』と比べると、怪異と対決するような派手なシーンが少なく、アニメ向きとは言い難いところがあるのですが、やっと多少派手な展開になってきました。　

余接ちゃんの技は「アンリミテッド・ルールブック」で、原作では「例外の方が多い規則」という文字にルビが降ってあります。　ラノベらしい技名で良いのではないでしょうか。　人差し指が巨大化して攻撃していましたが、攻撃方法はそれに限らないと思われます。

2人の名前の『余弦』、『余接』とは、そもそも数学用語でコサイン、およびコタンジェント（タンジェントの逆数）のことですよね。　何の意味があるのかは原作でも説明されていませんが、名前に数学用語を付けるということは、世界は数学のようにキッチリと美しくあるべきだというポリシーがあるのではないでしょうか。　三角関数の開祖であるピタゴラス学派的な考えですね。　そんな彼女にとって、不死身の怪異は世の理（ことわり）に反していて、美しくないので排除するべきなのでしょう。

『ノブレス・オブリュージュ』という言葉があります。　貴族など高貴な身分の人は、普段はダラダラして、領民からの税金で暮らしていてもいいけれど、いざ戦争などの危機が訪れたら、駆けつけて働く義務があるというような意味です。

アララギ君は、妹を押し倒すはおっぱいを触るはキスするわでやりたい放題ですが、それは妹のピンチには必ず駆けつけるという、ある種の『ノブレス・オブリュージュ』を果たしているから許されているのでしょうきっと。　今回は妹の最大の危機ですが、でも月火は本当の妹ではなく、怪異が妹のふりをしているだけでした。　つまり偽物です。　本物の偽物です。　阿良々木君はどうするでしょうか。

ポチッとして頂けると励みになります！↓