メルクマール

「私の立場は妹だから出せる」「僕の立場は兄だから断る」という会話が好きですね。　妹なのだから、兄に頼る権利があるという月火に対して、兄なのだから妹を怒る権利がある、という阿良々木君でした。　これまでも何度も、守ったり守られたりして培われたであろう、兄妹の絆を感じさせる会話です。

寝汗を拭いてあげるのも兄妹の絆・・・なのか？　まぁ、あれだけ妹に甘えてもらえるのは凄いですな。　男前な火憐だけに、かわいい甘えシーンでした。

「いつでも好きな時に好きなだけ、私の胸を触っていいチケット」は冗談にしてしまいましたが、羽川さんの本音が漏れていますな。　でもここでの会話の後半は、そっくりカットされていました。　とても面白いところなのですが、テレビでやるにはちょっと難があったのかもしれません。　ここをカットするのは悩んだはずですけれどね。　もしブルーレイで追加されるならば、買ってしまうな。

火憐と貝木の対決は、まさに子供と大人の論理の対決でした。　子供らしい潔癖な正義感をふりかざす火憐と、「金のためにやった。何が悪いのか」と開き直る貝木とは、決して分かり合うことは無いでしょう。　

確かに世の中というのは、愛や正義だけでは成り立ちません。　貧乏でも笑顔で暮らせればいいとか言いますが、腹がふくれなければ幸せとは言えません。　スマイルゼロ円でも、ハッピーセットは金が無ければ買えないのです。　かといって「金のため」だけでも人間社会は成り立たないので、その中間に落としどころがあるはずです。　阿良々木君は、妹たちの前では大人ぶろうとしますが、実際は彼も「正義マン」であって、かなりの子供ですが、この件を解決するには、彼が一つ大人になる必要があるのでしょう。

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