メルクマール

結構、重たい展開になってしまいました。　姉のキャラを描きこんでいて、思い入れが出来始めていただけに、辛いものがあります。　あの３人の”パパ”にになるためには、必要な展開だったのでしょうけれど、他の手段もあったとは思えます。

こうしたことによって、この物語は十字架を背負ったのです。　喪失の悲しみを主人公と一緒に乗り越えて、本当の家族になるドラマをきちんと描くという責務が出来たのですね。　そうしないと、両親を殺してしまったことは正当化できません。　単に、３人の美少女といちゃいちゃするための方便にしてしまってはダメなのです。　もちろんラノベですから、それが主眼ではあるでしょうけれど…

主人公が両親を亡くしていて、姉と二人だけの家族で生きてきただけに、「家族は一緒にいなきゃダメなんだ！」というセリフには説得力があったし、熱いシーンでした。　ドラマをきちんと描いてくれそうな期待感はあります。

しかし墜落した飛行機、スターアライアンスのマークそのものがばっちり描かれていましたが、あれいいのかな？　普通、架空の航空会社にしますからね。　航空会社グループのマークだとは気付かずに、うっかり描いてしまったんじゃないかな。

家庭を舞台にしたアニメとして、丁寧に作られていますね。　私服のバリエーションが多く、（制服を除いて）3通りありました。　家庭内という限られた環境で変化を付けるには、私服のバリエーションは有効で、「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」でも、毎回私服を何通りも着替えて楽しませてくれていました。　この作品では、さらに3人分なので大変だと思います。

トイレやシャンプーを共用させないという潔癖さは年頃の女の子らしい部分ですが、これからは狭い部屋での共同生活になるわけで、いろいろ大変なのでしょう。　まずは慌ただしい日常を描きつつ、家族の絆を描くことになるのでしょうね。　なにげにこの作品は楽しみにしているのです。

今回からEDアニメが付きましたが、ポップでいいですね！　泡のようなエフェクトはCGなのでしょうけれど、それをうまく使いつつ、随所にセンスの良さが光っています。　3人でいるカットでは、必ず一人だけが視線を動かすとか。　AutoTune（または類似プラグイン）でボーカルを加工しまくった、エレクトリックな曲にも合っています。　素晴らしい。

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