久しぶりに、リアル系のロボットアニメでテンション上がります。 ギルティクラウン 第1話 『発生:genesis』 のレビューです。
吉野弘幸さんがシリーズ構成を担当された、舞-HiME、コードギアスR2、マクロスFなどがとても好きなのですが、吉野さんによるオリジナルストーリーの作品は『"ソ・ラ・ノ・ヲ・ト"』が最後で、評判がいまひとつだったので(僕はわりと好きですが)、その後オリジナル作品が無いことを心配していました。 でも満を持して、新作登場というわけです。
オープニングから、グッと惹きつける展開は流石ですね。 歌手がヒロインということで、マクロスFなどを思わせますが、公式サイトによれば『ウェブアーティスト』だそうで、初音ミクや、ニコニコ動画の歌い手などをイメージしているのでしょう。 その当世風の設定が、どう生きるのか楽しみです。
そしてロボ登場。 遠隔操作のようで、これまた当世風です。 無人機は、ここ数年で急速に発達しました。 アメリカ空軍は、第174戦闘飛行隊の機種を、F16から無人機のMQ-9リーパーに変更しています。 この流れは続くはずで、無人機があたりまえの時代が、すぐそばに来ているのです。 だからロボも無人というのはむしろ自然でしょう。
脳波操縦、および感覚フィードバックもあるようですね。 脳や神経については、現在よりもずっと多くのことがわかっているようです。 このテクノロジーは、主人公が獲得した不思議な能力とも関係ありそうです。
大災害の結果、日本が無政府状態に陥っていて、外国に主権を奪われているという設定は、先の震災を意識しているかもしれないし、ギリシア経済危機も連想させますね。 ギリシアは破たん寸前で、政府はIMFやEUに頼り切るしかなく、もはやほとんど主権を奪われています。 IMFやEUは、ギリシアの破たんを他国に連鎖させないことに必死で、ギリシア人が困窮しようが飢え死にしようが構っていません。 国家がそのように成り得ることを、目の当たりにしたところなので、これも当世のリアリティがあると言えます。
主人公は、生きている世の中に違和感を抱いていて、あまり覇気が無いわけですが、そんな彼の世界が、『楪いのり』と出会ったことで一変しました。 ドラマチックなボーイ・ミーツ・ガールの物語で、僕はこういうのは好きなんですね。 「この女の子のことを守りたい」という、それだけの動機で、男はいくらでも無茶ができるものです。 男という生き物は、女(および家族)を守るために作られたのだから、遺伝子的にそうなっているのですよ。 「守りたい」と思える女性に出会ったとき、ボーイはマンになると言えるでしょう。 主人公の行動は、人によっては唐突だとか説得力が無いとか言いそうですが、僕は支持します。
映像やアクションも良く、さらに音楽が素晴らしかったですね。 映像は息切れすることもあるでしょうけれど、音楽はそういうことは無いので、作品のクオリティのために重要な要素です。 楽しみな作品が増えました。 というか、今季で一番楽しみかもしれません。
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兵器の事、この作品の世界情勢・背景など、様々な考察、楽しみにしてます!
なかなか忙しくて、ブログの更新がままならないのですが、この作品だけは書かなければと思っていますよ。オリジナルのリアル系ロボットもので、雰囲気もばっちりなので。今後も読んでいただけると嬉しいです。
■Kattyさん、コメントありがとうございます!
おお、UCの方でしたか。あれも音楽が壮大でいいですからね。 あと、ロック調の曲の使い方もいい感じです。 全体にセンスの良さを感じる作品でした。