メルクマール

大河物語では、別々の場所で物語が進行していて、それぞれの登場人物には交流が無いことが多いですが、それだけに、何かのきっかけで、それぞれの物語の人物が出会う展開は盛り上がります。　この作品は大河物語というほどではないですが、シュテルンビルトの物語と、オリエンタルタウンの物語は切り離されていたので、楓が他のヒーローたちと出会う展開は、前から楽しみにしていました。

期待通り印象的で、楓を前にしたそれぞれのヒーローの、いろいろな想いが伝わってきました。　ロックバイソンが、「大丈夫、君のお父さんは、ヒーローだ」というシーンは良かったですね。　楓を気遣いつつ、虎徹への信頼感に裏打ちされたセリフです。　まぁ、記憶を操作された彼は、ぜんぜん虎徹を信じてなかったけれども。

マーベリック氏は、虎徹の出方を見るために、バーナビーの出動を抑えていたけれど、結果的にそれは成功でした。　中継を打ち切ったのもおそらく彼で、「秘策」によってヒーローたちが記憶を取り戻すことは、計算のうちなのでしょう。

マーベリックの切り札は『ニセ虎徹』ですが、あれはおそらくロボットなのでしょうね。　15話で、バーナビーの両親の研究の延長であるロボットが登場して、僕はそのレビューで、あれは『対ネクスト用兵器』ではないかと書きました。　マーベリックはバーナビーの両親を殺し、成果を盗んで、あれを作らせたのでしょう。　虎徹のスーツには、彼の能力のデータを取る装置（ロガー）が付いているのでしょう。

『メカゴジラ』を思わせますね。　そもそもは宇宙人が作ったのですが、人類はそれを再利用して、対ゴジラ兵器にします。　メカは劣化コピーになりがちですが、生物には不可能なギミック（ミサイルとか）を仕込むことができるので、けっこうメカゴジラは強かった記憶があります。　メカ虎徹はどうでしょうか。

いよいよクライマックスということで、虎徹とバーナビーの友情物語、および楓との親子の物語に期待しています。

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