メルクマール

仁太たちの時間は10年前で止まっていて、そこから成長できない状態なので、めんまが戻ってきたことで、止まっていた時間を動かす必要があるのだろうと以前のレビューでも書きました。　だから、10年前の出来事を再現するというのは、なるほどと思いましたね。　あの時のことが、みんな心に引っかかっていて、それをやり直すことで前に進めるかもしれないからです。

そして、仁太はやり直すことが出来ました。　曲がりなりにも、好きだと言えたのですよね。　これで成仏しちゃうのか？と一瞬思ったのですが、そうはなりませんでした。　まぁ、花火がクライマックスだからなと見ていたのですが、、、

花火でも、成仏しませんでしたね。　やはりこの作品は、単純な幽霊譚では無いのかな。　「めんまの願いを叶えて成仏すればＯＫ」なのではなくて、仁太たちの側にも何か変化が必要なのでは。　興味深い展開です。

でも仁太は、まだめんまへのこだわりを捨てきれていません。　彼がなんとかならないと、この物語は終わらないのでしょう。

一方でゆきあつは、いくらか吹っ切れたように見えました。　再現ドラマを提案したのは彼ですが、その意図は、あなると自分が、きちんと失恋する必要があると思ったのでしょう。　仁太がめんまを好きだと告白させることで。

そしてそれは、つるこのためでもあると思うのですが、買いかぶりすぎでしょうか。　今回遂に、つるこが感情を露わにしました。　学校で友達に絡まれるシーンや、マクドナルドでの電話などで。　そしてそれが、ゆきあつが再現ドラマを提案するキッカケになったはずです。　ゆきあつもやっと、つるこも10年前の失恋を引きずっていることに気付いて、彼女の想いに応える気になったのでは。　まぁ、変態っぷりはすぐには直らないようですが。

このところ、めんまのモノローグが無くて、めんまが何を考えているのかわからないという不安感があります。　　何も考えていないようで、実はいろいろ考えていて、答えはめんまの中にあるのかもしれません。

ポチっとして頂けると励みになります！↓