メルクマール

誰にでも好みはあって、好きなタイプのストーリーと、あまり好きでないタイプのストーリーがあるものです。　個人的には、僕は幽霊譚というのがあまり好きではありません。　可哀想な幽霊がいて、それを成仏させるためにがんばるという類のストーリーです。　当初、この作品はそれだと思っていました。

でも6話あたりで、そうじゃないのかもしれないな、と思ったのですね。　幽霊であるめんまは、実はヒロインというよりは舞台装置のようなもので、尽太たちの成長を描く青春ストーリーなのだろうと。　それならば期待できると思い始めたのですが、このところの展開は、また幽霊譚のほうに振れていて、予断を許さない状況です。

『超平和バスターズ』の面々は、いちおう同じ目標に向けて動き始めましたが、気持ちがバラバラなままです。　そもそも、めんまへの気持ちがバラバラですからね。　ゆきあつは、尽太に独り占めされるくらいなら、めんまに早く成仏して欲しいと思っている。　あなるやつるこは、めんまに敵わないことを思い知らされて、辛い気持ちになっている。　尽太は、めんまのために頑張っていたけれど、めんまが成仏するのは嫌だと思い始めている。

このまま花火を打ち上げて、めんまが成仏したとしても、この絡まった人間関係はどうにもならないし、尽太の救済もありません。　どうまとめてくれるのか、一番先が気になる作品ではあるでしょう。　思うに、めんまは一旦消える必要があるんじゃないかな。　「めんまが存在して、それを尽太だけが見ることができる」という状況が、どうしようもなく不安定で、人間関係を乱しているからです。

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