メルクマール

前回のちひろとは対称的なキャラですね。　ちひろの難しさは、あまりに普通すぎて属性が無いことにあったのですが、長瀬先生には属性がありすぎます。　年上で、教育実習生で、生徒想いで、プロレス好き。　しかも担任の様子では、過去に何か辛いことがあったらしい。　

しかし桂馬は、このタイプのキャラは難しいと言います。　「生徒想い」という属性のせいで、あくまで生徒として扱われるだけなので、恋愛には発展しにくいと。　セオリー通り”好感度”を上げても、生徒としての好感が上るだけです。

やはり、プロレス好きとか、過去のいきさつから攻めるしかないのでしょう。　プロレスは1980年代頃までは、ゴールデンタイムにテレビ放送されていて、国民的な娯楽でした。　ジャンボ鶴田もその頃の人気レスラーです。　”おー”というのは、ジャンボ鶴田が技を決めたときの雄たけびですね。

プロレスはあくまでショウであって、本気で戦っているわけではないのは、観ている人も分かっています。　そうでないと、毎週試合なんて出来ないですから。　タイトルマッチにも筋書きがあるので、虚構のタイトルだけれど、その虚構の世界を楽しむのがプロレスでしょう。

ではプロレスラーはただの芸人かといえば、そうではありません。　虚構とはいえ、「本気」に見せる試合を毎週（場合によっては連日）やるには、尋常ではない体力や身体能力が必要です。　だから「めっぽう強い人」であるのは確かで、そんなレスラーが、リアルにファイトしたら誰が最強なのだろうか、というのは誰もが無想することです。　そしてそういう話題で、ジャンボ鶴田は必ず名前が挙がるレスラーですね。　オリンピック出場経験もある、ガチなアスリートなので。

桂馬は、虚構の世界の恋愛ゲームでチャンピオンですが、その能力は伊達ではなく、リアルな世界でも通用することを証明してきました。　ちょっと、プロレスラーに通じるところがあるかもしれません。　虚構の世界での強さが、現実の強さにとしても通用するという。　プロレス好きの長瀬先生は、ゲーム好きの桂馬の気持ちが理解できるかもしれません。　桂馬を本当に理解する、始めての人になれるでしょうか。

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