企業経営の話(マクロ経済)と、国家経済の話(ミクロ経済)が織り交ざって、まさに経済学教室のようだなぁ。 [ C ] CONTROL 第5話 『cultivation(修練)』 のレビューです。
金融街でのバトルは、企業経営と市場競争を模しているのだろうと前回書きました。 三國壮一郎は、 「自分の力を誤差なく完璧に知ること」がバトルに勝つために重要だと言いましたが、これは企業経営と同じですね。 いま会社がどういう状態なのか、経営数値を誤差なく迅速に知ることや、会社の強み・弱みを知っていることが、経営者にとってとても重要です。
今回は「修練」というサブタイトルどおり、公麿がバトルについて学ぶ回でした。 まだ試行錯誤中ですが、それも大事でしょう。 単に勝つのではなく、僅差で勝つようコントロールしていて、金儲けが目的ではなく、世の中を悪くしないために戦っています。
三國壮一郎は、そこをさらに踏み出して、世の中を良くするために戦っています。 大量のミダスマネーを、どうやって流通させているのかなと思っていましたが、国債を買っているのか。
通貨の流通量を増やして景気を刺激するために、日銀が国債を買うことを「国債の買いオペレーション」と言います。 自作自演というか、なんかうまい話に見えますが、日本として借金が増えているには違いないので、お金が出てくる”打ち出の小槌”というわけではないはずです。
「緊縮財政なんかにしないで、国債をどんどん発行すればいい。国債は日銀が買えばいい」と主張する経済学者はリフレ派と呼ばれ、政治家にも支持者がいますが、「ハイパーインフレになりかねない」といった反対意見も強くあります。 どうなのでしょうね。 三國壮一郎がやっていることは、リフレに近いでしょうか。
ただ、三國が国債を買い支えることで、国債の値崩れを防ぐ効果はあるでしょう。 日本にとって最悪のシナリオは、国債を発行しすぎて、返済能力に疑問を持たれ、日本国債の価値が暴落することです。 ギリシアで最近起こったことですな。 今のところ、日本国債は買い手がいるので、そうなっていません。 でもこの物語では、実は日本国債は放っておくと暴落したはずで、三國が買い支えているから大丈夫なのだ、という設定でしょうか。
破産しなくても、バトルに負けただけで、現実になんらかの悪影響があるのですね。 担保の価値が減損したら、その場で損失計上なのでしょうか。 なかなか厳しい。 公麿は、羽奈日に影響が出なかったことが残念そうでしたが、今のところ羽奈日は彼の未来には関係ないということなんでしょうね… 羽奈日との関係がどう進展するのか、興味があるところです。 公麿の今の財力を持ってすれば、いろいろやりようはあると思うのですが。
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あの先生の場合は勝ってもおかしくなりそうなのが怖いです。
例えば、
勝った結果として、
奥さんは出産で病院にいただけ子供達はその間だけ実家に預かってもらっていただけとなって帰ってくるとか。
そしてあの先生は振幅の大きい現実に気が狂い
「あの子供たちは誰の子供なんだ、何かおかしいと思わないか、おかしいのは私の頭のほうなのか」
そういいながら公麿に襲い掛かるとか
もありかなと思います。
そして、運よくこけた公麿とその結果斬られる羽奈日
ただの友人だった二人に忘れることのできない傷(関係性)が残る…
みたいな+10とー9で+1みたいな影響の仕方も見たいかなと思いました。
>三國壮一郎は、そこをさらに踏み出して、世の中を良くするために戦っています
三國は本当に踏み出しているのか、ちょっと疑問に思いました。
あの情報屋のほうが上なのかなとも思ってきました。
猿のアセットが未来、もしかしたら三國は猿回しの猿なのではないかな、と。
二話での「あなたにならわかるってもらえる」や三國と公麿の縁をとりもっているような要所での情報提供
もしかしたら戦っているようでいて、実は情報屋の手の上だったとか
もありかなと思いました。
三國壮一郎は状況をコントロールしているように見えて、実は誰かの手の平の上で踊っているのでしょうか。その可能性はあるのでしょうね。だからこそ、公麿が必要なのかも。