『マネジメント』は人生訓か。 もしドラ 第9話 のレビューです。
サブタイトルがネタバレな気がするので、トップでは省略しました。 『みなみは大切なものをなくした』です。
OP曲の最後で、二人のキーホールダーが並んでいる映像から、この結末は予想していました。 二人が別々に持っていたキーホールダーを、みなみが形見として受け取ることを暗示しているからです。 でも、個人的にはこうならないで欲しかった。
みなみがあの場で、いろいろと暴言を吐いてしまったのは、彼女の心境を思うと仕方ないでしょう。 そこから立ち直って、再び応援する心境になった理由が、次回描かれるでしょうか。
ドラッカーは、マネジメントではプロセスよりも成果が大切だと言っていて、みなみは、それを人生にもあてはめようとしています。それは正しいのでしょうか。
『刀語』は好きな作品なのですが、あの作品のテーマは、まさに「人生は結果ではなくプロセスだ」でした。 本懐を遂げなくても、志半ばに息絶えても、その過程が輝いていればいいじゃないか、と。 それは本当に、そうだと思うんですよね。 人生における「結果」って何でしょうか。 財産を築くこと? 出世すること? でもそれらは、墓の中には持って行けません。 人生の結果とは「死ぬこと」でしょう。 それは誰にでも等しくあるので、つまりは、人生が尊いかどうかは、結果ではなくプロセスに他ならないのです。
この作品は、ドラッカーの『マネジメント』の啓蒙書です。 でも8話では、「必ずしもすべてをドラッカーが教えてくれるわけではない」、と言いたかったと僕は解釈しています。 最後には、自分で考えなければならないと。 そして今回は、「『マネジメント』は人生訓ではない」と言いたかったのでは。 良いマネジメントをすることと、人生を良くすることはたぶん別のことで、そこは分けて考える必要があるはずです。
みなみにとって『マネジメント』とは何だったのか、その集大成が、最終回で見られると期待しておきます。
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