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ここは「へうげもの 第4話 『カインド・オブ・ブラック』 感想」 の個別エントリーです。
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この作品は、この時代の空気感みたいなものが伝わるのが、すごくいいと思っています。 へうげもの 第4話 『カインド・オブ・ブラック』 のレビュー。

佐介は『名物』を見ることに、全身全霊でこだわっています。 「名物を見られるかもしれない!」という時には激しく高揚して、見られないとなると落胆していました。 「なんでそこまで」という違和感はあったのですが、

今回、千宗易の弟子と、名物を見た数を張り合っていて、その会話で気付きました。 この時代は、まだ写真が無いので、「名物を見ること」にすごく意味があるのですね。 審美眼を養うには、良いものをたくさん見る必要があり、それは実物を肉眼で見るしか方法がありません。 そしてたくさん見て審美眼を養ったことが、人物としての格になるのです。 名物をたくさん見られる地位にいる、ということですからね。 そういう時代だということが実感できました。

馬揃えの衣装にこだわるのも、この時代だからでしょう。 この時代には写真入りの新聞は無いし、Wikipediaもありません。 大勢の見物人がいる前で、「天下に○○あり!」と知らしめることが、武将にとっても重要で、それには衣装で自分を表現することが必要なのです。 単なるおしゃれの問題では無いのですね。

佐介は、縞模様の着物が斬新だということで、数奇者たちに高評価だったようです。 Wikipediaによると、縞模様は単調さが嫌われて、着物の柄としては使われない時代が長かったそうです。 でも鎌倉時代から江戸初期にかけ、中国やインドから縞模様の布が名物として輸入されたことから見直され、着物の柄として使われるようになり、 「縞のお召し」が粋の象徴とされるまでになった、とのこと。  

佐介は時代の先端モードを披露できたわけですね。 布は千宗易がルソン島から入手したもので、「しまもよう」と言う言葉は千宗易が発端だった、というエピソードですが、それを裏付ける資料は見つけられませんでした。 でも千宗易とルソン島は関わりがあるのは確かで、ルソン島のツボを流行らせたりしているようなので、そういうこともあったかもしれないし、あるいはそこから連想した創作かもしれません。

黒楽茶碗の話も面白い。 千宗易の「業」とは、美のエッセンスを追及するために、「無駄」を徹底して省きたい、ということなのでしょう。 無駄を憎んでさえいるようです。 だから茶碗を黒くする必要がありました。 なぜなら、彼にとって茶碗の美とは、手に持ったときの触感や形であって、それを味わうには色は邪魔になる、といういことなのでは。 黒いから素晴らしいのではなく、素晴らしい触感や形があるから、色は不要なのです。 誠之助さんも、持った時の感触を盛んに褒めていました。

羽柴秀吉は、その千宗易の美意識を、完全には理解できないまでも、学ぼうとしています。 一方で信長は、ひたすら派手好きで、それは織田家全般そうなので、千宗易としては信長を見限り、秀吉に与したいという心境のようです。 千宗易の「業」が、あるいは歴史を動かすのでしょうか。 非常に興味深い展開です。

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コメント
この記事へのコメント
縞模様の起源がルソン島の民族衣装という真偽はともかく、今回の宗易の黒へのこだわりや秀吉に自らの美意識のために信長公への謀反をそそのかしたりと彼の動向や思考は興味深いものがありましたね。

また織部と宗易の弟子のやりとりがまるで現代のオタクのコレクション自慢みたいで面白かったです。興味の対象が茶器や工芸品であるから高尚に見えるもののいわば彼らこそ現代のオタクの始祖のようなものだと感じました。そう考えたら元々日本にはオタク文化が浸透する土壌があったのかもしれません。
2011/04/30(土) 04:02 | URL | 矢崎竜座 #-[ 編集]
現代でも写真で見るのと直接見るのでは全くといっていいほど違いますよ。
審美眼に関しては仰るとおりで、今では美術館に行けば大抵の名物は見られますが昔は上記の名物を見られる地位にいる事が必要な上に名物の持ち主が目垢がつくといって名物を秘蔵する風潮もあったようですから審美眼を養うのにも一苦労だったと思います。
あと好き物ではなく数奇者、ここは譲れない。(骨董趣味の人間としては)
2011/04/30(土) 22:22 | URL | #UzUN//t6[ 編集]
いつもTBでお世話になってます。

歴史的な解釈も含めておもしろいですよね。
なかなか観てる人が少ないのか、
話題に上がらないのが残念です。
ちょくちょくトラックバックさせていただくと思いますが、よろしくお願いします。
2011/05/02(月) 13:10 | URL | すこってぃ #-[ 編集]
■矢崎竜座さんコメントありがとうございます!

千宗易は、俗世間を超越した人のように見えて、実は俗にまみれたようなところもあり、興味深い人物ですね。この作品のキーになるのでしょう。

オタクの始祖というのは、そうなのかもしれません。特にモノに執着するオタクですね。欧米の人が、茶道具のような日用品に、ここまで執着するのかは気になるところです。絵画や人形など、非日用品はあると思うのですが。


■名無しさんコメントありがとうございます!

たしかに、茶道具のような微妙な味を楽しむものは、目で見ないと何とも言えないのかもしれません。当時は美術館や商店などで気楽に見られなかった、というのが大きいのでしょうね。

「好き者」と書こうとして間違えたのですが、「数奇者」が正しいのですね。訂正しました。骨董が御趣味だそうで、今後もいろいろ教えてください。 僕はそちらの趣味は全然無かったのですが、この作品をみて、興味が出てきました。


■すこってぃさんコメントありがとうございます!

TBでお世話になっております。この作品はBSのみだったり、アニメが多い木曜日放送だったり、見た目地味だったりという数々の不利な要因で、見ている方が少ないと感じます。トップクラスに面白いので、もったいないのですが。 今後も感想は続けたいと思います。
2011/05/04(水) 18:32 | URL | メルクマール #WstX4HDY[ 編集]
コメントありがとうございます! コメント大歓迎ですが、このブログは原作ネタバレ無しの方針で運営していますので、ご協力をお願いします。
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