メルクマール

この作品は２クールだそうなので、わりとゆったりした進行ですね。　もっぱら倫太郎とクリスの掛け合いを楽しむ回で、ストーリー本筋については、IBN5100を入手した程度でした。

掛け合いは、いいんじゃないでしょうか　クリスが上手に出ようとするのだけれど、倫太郎にいいようにあしらわれている様子が可愛い。　しかしクリスは、「本当にありがとうございました」とか口走っていて、いわゆる２ちゃんねらー的なネット民のようですね。　元ネタは少し前に流行った、「どう見ても精子です。本当にありがとうございました」というコピペで、女性が口にするのはどうかと思えるので、あわてて誤魔化したのでしょう。

クリスは、父親となにか確執があり、それとタイムマシンと関係あるようです。 IBN5100とも関係あるのかな。　そのあたりが核心っぽい。

SERNの暗号の解読には、IBN5100にだけある機能が必要なのだそうです。　何なのでしょうね。　IBN5100のROMの特定アドレスの値が、暗号の鍵として使われている、というのはあり得ますが、でもそれだと「機能が必要」とは違う気がします。

最初の頃のパソコンにはプログラム言語は無くて、機械が理解できるコード（マシン語）を直接入力していました。　それでは不便なので、BASIC言語を搭載してプログラミングを容易にしたのが、当時学生だったビル・ゲイツとポール・アレンです。　言わずと知れた、マイクロソフトの創始者ですね。

IBN5100には、BASIC言語より以前のパソコン用言語が搭載されているそうですが、我々の知る歴史では、そういうものはありません。　右のAltair 8800は最初期のパソコンですが、画面もキーボードもなく、スイッチとLEDがあるだけでしたが、それでも既にBASIC言語はありました。 　

ゆえに、IBN5100が「BASIC言語が出来る以前のパソコン」というのは考えにくいのです。　この物語世界はすでに、我々の世界線とは違う、別の平行世界だということなのでしょう。　

IBM5100というコンピュータは実在していて、形も劇中のIBN5100と似ていますが、2万ドルもするので、「パーソナルコンピュータ」とは言いがたいものです。 これにはBASIC言語が搭載されていますが、それとは別に、APLという、今では廃れた言語も使うことが出来ました。　特別な機能とは、このAPLのことなのかもしれません。

倫太郎はIBN5100を入手しますが、神社に10年前に奉納されたそうです。　まるで倫太郎が取りにくることが、わかっていたかのように。　また、フェイリスの父親が持っていたというのも気になります。　クリスもIBN5100にこだわりがあるようでした。　多くの謎が、IBN5100に集約しています。

次回、いよいよジョン・タイターと会うのですかね。　そこから物語が大きく動くのでしょう。

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