メルクマール

いかにも、タイトルを先に考えましたって感じですね。駄洒落ですけど。　原作をとっくに消費してしまったようなので、今回もアニメオリジナルなのでしょう。

個人的に、オリジナル回は物足りないのですが、それは、ヒロイン３人と修輔の人間関係が、変化しないからです。原作の設定を崩すことはできないという、縛りがあるのでしょう。僕はこの作品は、コメディである以前にラブストーリーだと思っているので、ラブストーリーが進展しないと価値が下がるのは仕方ありません。

ともあれ、オリジナル回の中では面白いと感じました。まずキャラがいいですね。蘭はちょっと天然すぎて、きついなと思っていたのですが、凛がイイ。妹想いの姉、頼れる上級生、謎のお姉さんといった、いくつもの顔を使い分けていて、なかなかの黒幕っぷりです。いや、彼女が黒幕でしょう、どう見ても。凛が何を企んでいるのかという、サスペンスになっています。

蘭は、電波キャラというよりは、もはやカルト宗教の教祖のような危うさです。千乃正法の千乃裕子あたりが元ネタに見えますね。数年前に亡くなったのですが、自分をミカエル大王の妃と称していて、キリスト教とSFとファンタジーが混ざったような教義を唱えていました。若い頃は美人だったのですが、「商店街を何も着ないで走ったり、天に手を翳して黙止したりの奇行が多かった」ということで、まさに蘭ですね。

蘭がこのままでは不憫だと思えるのですが、彼女の救済はあるでしょうか。修輔はエロ優先で動いていますが、男らしいところもたまには見たいですね。

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