抗議に来た”福田組”に対して、雄二郎と相田は、大人の論理を振りかざします。「ファンのおかげで人気が集まったとして、それの何が悪い」とか、「エントリー候補の代わりはいくらでもいる」とかキツイですが、これは、本心だけでなく、そういう役割を演じている部分もあるでしょう。
こういう場合、ハイハイと物分り良く話を聞くよりも、まずは「何言ってるんだ!」と圧迫して、その後で「まぁまぁ」となだめ役が登場して場を取り持つのが、うまくまとめるコツだからです。『Good COP, Bad COP』と呼ばれるテクニックですね。 『なだめ役』は編集長がやるのが効果的なので、担当者である雄二郎と相田が『怒り役』を引き受けたと考えられます。
しかし、『なだめ役』が登場するまでもなく、サイコーの発言で空気が変わりました。面白い漫画を書けばいいんだと。これは空気を読まない発言にもなりかねませんが、彼の真摯な気持ちが伝わって、福田も頭が冷えたようです。実際、引き際でしたしね。
「みんなでネームを読み合う会」は、尻すぼみになったけれど、話の作りとしては物凄くうまいですね。「漫画の人気投票で勝負」って、バトルとして盛り上げるのが難しいと思えるのですが、このように、それぞれの漫画の手の内を描くことで、勝負の行方の興味が高まりました。どれも魅力のある作品で、「これは、どうなるかわからないなー」とドキドキします。
エイジは、「2つが1位で、残りの1つが3位」と思わせぶりな言い方でしたが、3位はどの作品でしょうか。エイジの反応を見ると、蒼樹や福田の作品を読むときは、作品の世界に入り込んでいるようでしたが、亜城木作品のときは、「なるほど」と冷静に読んでいました。エイジは作風からして、漫画の世界観に入り込みたいタイプですから、彼が1位に推したのは蒼樹と福田の作品なのでしょう。
サイコーたちの作品は、やはりまだ理詰めで描いているんでしょうね。「こうすれば面白いはずだ」という。なので玄人ウケはするけれど、普通の読者にとってはどうかと。そして、サイコーのネームを見た人で、一番「普通の読者の感性」に近いのは新妻エイジなのです。サイコーはそれをなんとなく悟って、ネームを書き直すことを決意したのでしょう。
しかし、ストーリーやセリフは変わらないわけで、ネームだけでどれだけ変わるのでしょうか。そのあたりにも興味があり、次回が楽しみです。
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エイジが三位に選んだのは、メルクマールさんの考えに同感しました。だからサイコーが迷っていたんですね。
みんなでネームを読み合う会は、私も感想に書きましたが、ドキドキするシーンでしたよね。
ネームを描き直すということは、かなり大変なこと。しかし、同時によりよい漫画が仕上がるということでもありますから、次回が楽しみですね^^
サイコーとエイジは、通じ合っている感じがしますよね。エイジとしても、意図を汲み取ってほしいという気持ちがあったでしょう。激励も込めて
ネームを書き直しただけで、作品がどこまでよくなるものなのか、次回が注目されますね。