メルクマール

タクトの父親は「リョウスケさん」だと思わせておいて、実はヘッドだったという話。年齢が合いませんが、ヘッドの第一フェイズの力が若返ることなのでしょうか。あるいは自分の時間を止める力か。

ヘッドの「野心」の源泉は、父親を見返すことにあると思えます。彼の家系はシルシを受け継いでいて、その力にヘッドは興味があったのだけれど、父親はヘッドに継がせようとしなかった。それが許せない彼は、島にやってきて、地下遺跡（古代銀河文明）の秘密に近づくチャンスを狙っていたのでしょう。そのために、リョウスケやシンゴを利用しました。ソラに近付いたのも、ソラをはさんでリョウスケと仲良し三人組でいるためでしょう。

ヘッドの父親とは、つまりタクトのじいちゃんですが、なぜ彼は、息子ではなく孫にシルシを譲ったのでしょうか。おそらくタクトの一族は、南十字島の外から、遺跡を守るための特別な一族なのでしょう。封印されていないサイバディである、タウバーンのドライバーだからです。その使命感から、後継者は慎重に選ぶ必要があります。

前にも書きましたが、ヘッドの野心は、「世界を全部ぶちこわして作り直す」という、現状否定的なものに見えます。タクトは対称的に、「青春を謳歌する」と現状肯定的な生き方であり、遺跡の守護者としては、後者の資質が必要なのでしょう。

ソラの物語が悲しいですね。彼女は愛情に飢えていて、リョウスケに愛して欲しかったのだけれど、あまりにそっけないので、甘い言葉を囁いたヘッドになびいてしまった。でも、本当に自分のことを愛しているのがリョウスケだと気付いた時には、もう遅かったのでした。

彼女の美しさの源泉は、儚げな表情にあると思えます。雨上がりの一時だけ輝く虹のような。　幸薄そうな彼女は、これまでどういう人生だったのでしょうか。そして今、どうしているのでしょうか。その表情は、息子であるタクトも気になっているはずです。彼は母親について一言も言わないけれど、島に来た大きな理由は、やはり母親探しにありそうです。

次回予告にサカナちゃんが登場していて、テンション上がりました！　そして、今回も無力でワコを守れなかったスガタは、どういう選択をするのでしょうか。いよいよ怒涛のクライマックスでしょうか。

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