メルクマール

今回は、ほぼ原作通りでした。箒の過去話がきちんとされたのは良かった。彼女のあの鬱屈した性質は、子供の頃のつらい生活で形勢されたのですね。政府から保護という名目で監視をつけられ、渦中の姉は失踪し、そのせいでさらに監視されて、両親とも離れ離れになってしまった。IS学園に入ったのも、政府の意向なのでしょう。そんな生活で、一夏との思い出と、剣道だけを支えにしていたのです。

ラウラ機「シュヴァルツェア・レーゲン」が本格的に登場しました。巨大な砲による射撃戦能力と、ワイヤーブレードによる接近戦能力、さらに AICによる防御能力を兼ね備えた、全く隙のない機体です。操縦者のレベルも高い。

AICとは「アクティブ・イナーシャル・キャンセラー」の略だそうで、これは「慣性中和」と訳すのがSF的には普通なのですが、「慣性停止」と言っていて、少し違うもののようです。慣性中和装置とは、物の慣性質量を少なく、あるいはゼロにするデバイスで、自分の慣性を中和すると、加速や減速を一瞬で行うことができるようになります。

また、敵の弾丸が命中すると、その弾丸の運動エネルギーによって損傷を受けるわけですが、運動エネルギーはm（慣性質量）×v(速度）の二乗です。もしその弾丸の慣性をゼロに出来れば、m = 0 なので、損傷はゼロになるわけです。

以上は慣性中和の説明ですが、この作品で言う「慣性停止」は、どちらかといえば m ではなく v（速度）を殺しているように見えます。弾丸を止めるだけでなく、一夏の動きも止めていました。なにかしら、空間に作用する力なのでしょう。

このような特殊能力が『第三世代機』の特徴ですが、シャルル機の「ラファール・リヴァイヴ・カスタム」は第二世代機なので、そういう便利なものはありません。世代の劣るシャルル機が、ラウラ機とどう戦うのかも見所です。

着替えシーンでの、一夏とシャルルとのドタバタは、規制が入ったのか、何が起こったのかわかりませんでしたね。悲鳴を上げそうになったシャルルの口を押さえようとして、ラッキースケベイベントに雪崩れ込んだはずなのですが。

次回の、一夏とシャルルのペアでの戦闘シーンを楽しみにしています。初めての、本格的な団体戦になりますね。

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