メルクマール

萌えキャラだけど変態、というのは、最近はわりと見るタイプです。腐女子というのもありがちでしょう。 それでも、繭佳はユニークなキャラだと思えます。これまで居なかったタイプだなと。

どのあたりがという、具体的な説明が難しいのですが。　
たとえば、「ペットにする」と宣言しつつも、高圧的ではなく、愛犬と接するような様子だとか。　
脅迫したりペットにしたり、酷い扱いをしているわりには、付き合い始めの恋人のように初々しい様子だったりとか。
そういうところです。それが、繭佳が重度の変態であることを表しています。

普通は、「ペットにする」で高圧的に接するのは、一種のプレイだったり、照れ隠しだったりするのですよ。ペット扱いしながらも、内心は相手のことを意識しているのです。　でも繭佳は逆で、あくまで優しく、恋人のように接しつつも、内心で相手をペット扱いしています。そのメンタリティが怖いなと。だがそこがいいなと。

奈緒も、思ったよりもさらに根が深い変態ですね。
”同級生に脅迫されるお兄ちゃん”や、”同級生にペット扱いされるお兄ちゃん”
を見て興奮していますが、あれは、ギャルゲーで、キャラのイベントシーンを鑑賞するような心境なのでしょう。「兄の性態観察」ができれば満足であって、イベントの相手が自分でなくても構わない。もはや修輔が好きという以前に”お兄ちゃん”が好きなのだと思えます。重度のお兄ちゃんマニアの変態です。他の女の子のパンツを見て興奮する兄を見て、興奮している妹の図が、そこにはありました。

度し難い変態アニメですが、この設定が単なる飛び道具ではなく、コメディに結びついていて笑えるし、いずれはラブストーリーにも結びつくことになりそうです。そして、このキャラを生かす、演出や演技もレベルが高い。この手のテンションの高いコメディは、最初は面白くても、慣れてくるとパワー感が落ちがちなのですが、むしろどんどん面白くなっている気がします。

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