メルクマール

いや、今回の艦隊戦を観ていて、思っただけなんですけどね。「海の男 ホーンブロワーシリーズ」など、海洋冒険ものが大好きなので、艦隊戦は萌えます。でも、帆船による艦隊戦ならではの戦術は見られませんでした。　帆船は風まかせなので、風上に位置取りするのが圧倒的に有利だし、砲門はもっぱら舷側にあるので、斉射のためには艦を横に向ける必要があります。それらの要素が絡んだ、複雑な戦術があるのでした。　

まぁ、そのあたりを楽しみたければ、ホーンブロワーシリーズを読むのがいいでしょう。日本ではいまいちマイナーですが、イギリスでは、ホーンブロワーはシャーロック・ホームズと同じくらい有名だそうです。

で、当麻ってホーンブロワーに似てるなと思ったのでした。当麻は、超能力者を養成する学校にいながら無能力者ですが、ホーンブロワーも海軍士官のくせに、船酔いがひどいので船が苦手という致命的な欠点を持っています。　いつも「自分は不幸だ」とブツクサ言っているのも同じ。　それでいて、いざという時には、身の危険を顧みない勇敢な働きをするし、彼に惚れた人材が周囲に自然に集まってくるのでした。　まぁ、鎌池先生が実際にホーンブロワーをモデルにしたとは思いませんが、普遍的に愛されるタイプの主人公なのでしょう。

海軍士官候補生 (ハヤカワ文庫 NV 36 海の男 ホーンブロワーシリーズ 1) セシル・スコット・フォレスター 高橋 泰邦 早川書房 1973-02 売り上げランキング : 52474 Amazonで詳しく見る by G-Tools

当麻は、敵だった相手の多くを味方（ハーレム要員）にしますが、アニェーゼやルチアもそうなるようです。十字式の連中も、すっかり当麻に懐いているようで。　熱血な彼の生き様が、人々を惹きつけるのでしょう。

女王艦隊は、ローマがヴェネツィアを滅ぼすために作られたのですね。　ヴェネツィアはローマ教皇の影響圏にあり、ヴェネツィア出身の教皇もいます。でも独立心が強くて、信仰よりも商売を重視しているので、異教徒（イスラム教徒）との貿易も平気でやっていて、それが理由で都市ごと破門されたりしています。それでも屈服させられなかったので、ローマ教皇にとって目の上のたんこぶ的な存在でした。

なので、女王艦隊の存在意義は納得できます。でもなぜ今、ヴェネツィアを滅ぼそうとするのでしょうね。使徒十字の件といい、ローマ正教のやりかたは強引ですが、なぜそんなに必死なのか、そのうち説明があるのでしょうか。

 ラストの魔術合戦は、なかなか見ごたえがありました。次回もバトルが主体になりそうですが、ヴェネツィアには上陸するのかな。スペクタクルな映像に期待しています。

ポチっとして頂けると励みになります！↓