メルクマール

原作既読です。この作品の好きなところは、戦闘シーンにロジックがあることで。気合一発とか、謎の能力とかではなく、機体の特性を発揮し、適切な戦術を選んだ方が勝つことになっています。そのあたりがアニメでどう描かれるのか、期待と不安が半々だったのですが、まずまずでしょう。

説明が早足だったので、分かりにくいところはあったかもしれません。ISは一定のシールドエネルギーを持っていて、攻撃を受けると減り、ゼロになると負けになります。要は、格闘ゲームで言うところの体力ゲージですね。

また、シールドが無くなった部位に攻撃を受けると、『絶対防御』が発動し、人間は守られますが、引き換えにシールドエネルギーが急激に減少します。たいていは、絶対防御が発動したらその場で負けです。

ISは人間の思考を読み取って動くので、ISとフィーリングが合えば、ド素人でもそれなりに動かすことができます。一夏は白式との相性がとても良いみたいで、ぶっつけ本番にもかかわらず、代表候補生のセシリアと互角に戦えました。

箒との剣道の特訓も、なにげに有効だったのでしょう。「必ず、自分の反応が悪い角度を狙ってくる」と読んで、わざと隙を作って攻撃を呼び込んだのですが、このあたりの勝負勘は剣道から来ているはず。

それにしても、ISに乗るのが2回目で、あそこまで代表候補精のエリートを追い詰めたのは出来すぎですが、一夏には有利な要素がありました。機体同士の相性です。セシリアのブルーティアーズは中距離射撃タイプで、近距離用の武器を持たないので、近接戦闘型の白式に懐に飛び込まれたらどうしようもありません。本来、中距離射撃タイプは、近接型の僚機とセットで運用するべきです。僚機に盾になってもらいつつ、アウトレンジから攻撃するわけですね。近接型と1体１では、最初からセシリアが不利でした。

そう、今回は1体１ですが、ISの戦闘は、チーム戦が本領なのです。これからいろんなヒロインが出てきますが、それぞれの機体に特性があり、組み合わせによって戦術が変わります。そのあたりに注意して観ると、楽しめるでしょう。

一夏の百式は、見てわかるように極端な攻撃特化型です。シールドを無視して攻撃できる、一撃必殺の武器を持っている代わりに、それを使うと自分のシールドエネルギーを大量に消費してしまうという、まさに諸刃の剣。このピーキーな機体を、どう乗りこなすのかが見所です。

今回で、1巻の半分までやりました。次回は新キャラ登場ということで、おそらくラブコメ主体でしょう。まぁベタなラブコメなのですが、脚本の志茂さんがどう料理してくれるかを楽しみにしています。おそらく志茂さんの全話脚本ではないかと。

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