メルクマール

すみません、ノーマークでした。OPもぼんやり流し見ていました。でもものすごい映像を見せ付けられて、監督誰だと思ったら、山内重保さんじゃないですか！

山内重保監督の、『キャシャーンSins』は名作ですからね。人を選びますが、僕は某企画で2009年のベストアニメに推しました。重厚なストーリーと、デフォルメされた動きのアクションが見事な作品でした。

この作品のアクションも素晴らしいのですが、キャシャーンSinsの感じとは、また違う気がします。動きのデフォルメというよりも、大胆なレイアウトが印象的でした。シーンの切り取り方ですね。メリーの全身が入るカットはほとんど無くて、足首とかお腹とか頭（顔ではない）とかを、どアップにしたカットが繋ぎ合わされています。特に足首がやたら映っていて、足首の舞いを見ているようでした。でもそれによって、躍動感があり、かつ夢の中の出来事のような、不思議なテイストのアクションシーンになっています。

背景とか、エフェクトとか、光の感じとかも素晴らしいですしね。さすがJ.C.Staff。このクオリティを維持できたら凄いですが。

ストーリーとしては、複雑に見せつつも、よくある巻き込まれ型では。『灼眼のシャナ』などを思わせます。ありがちでも、これだけ印象的なのは、ディティールの積み重ねの成果でしょう。夢の世界のキテレツさや、女の子の不思議な雰囲気や、主人公のどこか現実感のない様子。そんなディティールがきっちり描かれて、そのコラージュが、絶妙な世界を作っていると思えます。

音楽についても言及しなければ。ディズニー映画のようなファンシーな曲があるかと思えば、ノイジーだったり、不協和音だったりの耳に引っかかる音も多く、BGMの主張が激しいです。でもこれも、この世界を作るのに重要な役割をしているでしょう。

世の中には、第１話だけ凄いという作品もあるので、過度な期待はしないようにしますが、でも次回も期待せずにはいられません。木曜日は大変なことになりそうだな。

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