メルクマール

あまりラノベは読まない方なのですが、これは珍しく原作を読んでいます。SF＆ミリタリーテイストのある設定や、その設定をうまく生かした戦闘描写が好きなのですね。 基本はラブコメですが。

制作会社は、マクロスFを作ったサテライトから分社したエイトビットで、監督もマクロスFの菊地康仁さん、シリーズ構成はフルメタル・パニックを手がけた志茂文彦さんということで、スタッフも申し分無いように見えました。

そんなわけで、期待して望んだ第1話なのですが、まず、作画がもうひとつかな。アバンは良かったのですが、OP、Aパート、Bパート、EDと、後になるにつれて悪くなったのが、印象を悪くしています。

マクロスFよりは全然低予算でしょうし、アバンの戦闘シーンに精力を使ってしまったんでしょうね。思えば、マクロスFもけっこう作画がヤバいところはあったのでした。贅沢は言わず、戦闘シーンさえちゃんと描いてくれればいい、と思うことにします。アバンはとても良かったですから、あのクオリティでやってくれるなら期待できます。IS学園の風景や、小物類などの美術は良いですね。 SFマインドがあり、マクロスFを彷彿させます。

ストーリーのつかみも、もうひとつでしたが、原作を鑑みると、1話の脚本はこれで精一杯かもしれません。まだ導入部で、テンポよくやったものの、1話で盛り上がるところまで行くのは無理でした。あとこの原作者は、ストーリーティングの才はあるのですが、会話のギャグセンスはイマイチで、原作にあった下らないギャグは、かなり省かれていました。上から読んでも下から読んでもヤマダマヤとか…。そこは志茂さんが補うことを期待したい。

原作ではこの時点で、世界観についてもかなり語られるのですが、大幅に省略されています。テンポを良くするために後回しにしたのでしょうか。でも、山田先生によるISの説明は端折りすぎだと思えるので、いくらか補足します。

ISとは、ナノテクノロジーを利用したパワードスーツのようなものです。最初は宇宙開発用でしたが、ほどなく、兵器として恐るべき潜在能力があることが明らかになりました。なので条約により、ISの軍事利用は制限され、国際的な管理下に置かれるようになります。開発や訓練の成果を確認するために、国際大会が行われていますが、スポーツという建前の裏で、各国が開発にしのぎを削っているという状況です。

一夏の姉の千冬は、「第1世代のIS操縦者」です。この「第なんとか世代」というのは、今後も出てくるので、気をつけておくといいかもしれません。

キャラの描写は、まぁテンプレヒロインなんですけど、良かったのではないでしょうか。箒の王道ツンデレっぽさが良く出ていました。セシリアは今のところウザキャラですね。

一夏は、普段は淡白なキャラなのですが、何かのキッカケで熱血スイッチが入ります。セシリアと喧嘩したのは、彼女が日本文化を貶したからですね。朝食が典型的な和食だったように、彼は日本的なものが大好きなので、それがバカにされたと感じてカチンときたのでしょう。

次回は、訓練や戦闘のシーンがあるはずなので、盛り上がることを期待したいですね。ほんとうに盛り上がるのは、もっとキャラが増えてからですが。でも戦闘の駆け引きなどがどう描かれるかは、次回で分かるでしょう。楽しみにしておきます。

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