メルクマール

前回の感想で、「ショートハンドが何なのか分からない」と書いたのですが、今回見ていると、単語帳的な冊子が『速記原典（ショートハンド）』であり、さらにそこから切り取って、術式を書き込んだ紙片も、ショートハンドと呼んでいるようです。

前回の土御門とステイルの会話は、それをごっちゃにしているから、分からなくなったのですよ。「アレを所持している」と言った時は前者（冊子）のことで、「原典といっても、走り書きだ。限定された効果があるだけで、すぐに壊れるはず」は後者（紙片）のことです。

あの冊子に何か書いて破ることで、魔道書として機能するらしい。同じ魔法を使わないのは、使えない理由があるのでしょうね。例えばあらかじめ仕込んでいるとか、順番が決まっているとか。

オリアナの二つ名は『追跡封じ(ルートディスターブ)』で、追跡者に罠を張ることが専門のようですが、それは彼女の「多彩な魔法が使えるが、同じ魔法は使えない」という能力が、それに向いているからでしょう。逆に、今回のように足を止めて殴り合うのは専門外なのでしょう。想定外のことが起こった時の、即応能力に欠けるようなので。

今回の話も、けっこう難解でしたが、要するに、オリアナの二重の囮作戦に引っかかったようです。スタブソードだと思って追いかけていたのは、実は囮の看板だった。そして、取引されるのがスタブソードだという情報も実は囮で、本当に取引されるのは『ペテロの十字架』だったと。

『ペテロの十字架』を偽装したのは、よりヤバいものだからでしょう。これが学園都市で使われると、学園都市がローマ正教の傘下になり、世界の科学と魔術のバランスが一気に崩れるらしい。

ローラやステイル、土御門は魔術サイドなので、魔術が勝つのは良さそうな気がするのですが、それでも防ごうとするのは、バランスを崩したくないという意思があるのでしょうね。現状のバランスに何らかの意味があると。ローラと学園都市の理事長は通じているので、彼らは穏健派で、それとは別に、戦争したい過激派もいるのでしょう。

世界が危機に瀕している一方で、当麻君も危機のようです。　8話でインデックスと美琴が絡むシーンがあり、珍しいなと思ったのですが、実際、二人の会話はあれくらいしか無かったと思えます。インデックスは魔術サイドのストーリーにしか絡まず、美琴は科学サイドのみなので、接点が無かったのですよね。　でもこのエピソードは、珍しく両陣営が入り交じっているので、ここで初めて「その女誰！」という修羅場シーンが展開されることになりました。

あの二人が、なにかとぶつかりながらも、戦闘シーンでは互いの背中を守って戦う、みたいな展開になったら熱いんですけどね。期待していいのでしょうか。

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