メルクマール

前にもちょっと書いたのですが、この作品は、涼宮ハルヒシリーズを彷彿させるところがあるんですよね。ハルヒが気持よく過ごせるように、キョンがハルヒの知らないところで奔走する話なのですが、それと同じ構図です。

「ヒロインが蚊帳の外」という、珍しいパターンだと言えます。でもハルヒの場合は、キョンが裏で頑張っているのを知っている、と思えるフシがあります。キョンたちが動くタイミングで、都合よく席を外したりしますからね。全て分かった上で、全幅の信頼でキョンに任せている、と思えるのです。

桐乃も、なんだかんだで京介に頼るので、信頼していることが伺えます。また、京介のがんばりにも、薄々気づいているのでしょう。特に今回のプレゼントの件は、京介がお膳立てしたのは分かったはず。ラストシーンでフィギュアを嬉しそうに眺めていたのは、そのせいもあるのでしょう。

「お前は俺の彼女かよ」という京介のセリフで、桐乃は顔を真赤にして怒っていましたが、人が最も怒るのは、図星を指された時なので、まぁそういうことだよな。

それより京介ですよ。たとえ口からでまかせでも、「桐乃とデートだ」と言ったり、「妹を愛している」と言ってみたり。そして今回は「彼女か」と。うがった見方をすれば、そう言うことで桐乃の反応を試しているように見えます。

あやせにエロいコスプレをさせようとしたのは、わざとからかっている感も。まぁ、恥じらいながら「ヘンタイ！」とか「シネ！」とか怒る様子が可愛いので、からかいたくなる気持はわかります。

なにかと沙織と黒猫を呼び出すのも、二人と遊びたい気持が無いとは思えない。なんだかんだで、京介は女の子たちと上手くやっています。でも、それを本人は意識していないようで、ある種、二重人格的です。妹への恋愛感情を隠しているせいで、欲望を無意識の下に隠す癖がついている、というのが僕の仮説です。

次回は、あのメイド服を着るのでしょうか？　沙織がどうなるのか楽しみですね。沙織回を待望しています。

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