メルクマール

病気で弱々しい闇や、嫉妬したり反省したりするルン、そして妙に明るい春奈は新鮮でした。まぁ、春奈は中身は別人ですけど。キャラが立っているから、「いつもと違う様子」が印象的なのでしょう。

今回は、ルンのエピソードが個人的にグッときました。恭子のことを「ちやほやされちゃって」と苦々しく見ているのですが、そういうふうに思ってしまうことはあるものです。特に、自分の状況があまり良くない時には。「俺だって能力は負けていないのに、あいつばっかり上手くやりやがって」という感情を持ってしまう。

でも、「上手くやってやりやがって」と見える人も、それは表面のことで、裏では苦労したり悩んだりしているはずなのです。恭子も、表面上は華々しく見えるけれど、「仕事がうまくいかなくて、落ち込んでいたとき」もあるのでした。

ルンは、恭子の素直な心に触れて反省します。恭子が頑張って今の地位を得たことを、悪く思うのは間違っていると。ルンにしても、アイドルとしていい役をもらっているのだから、他の人から羨まれているはずですし。

嫉妬は最も醜い感情だと言われますが、それだけに強力で、とらわれがちです。でも、そういうネガティブな感情は、何も生み出さないんですよね。メンタルが悪い方向に行くだけで。それよりも相手をリスペクトして、良いところを認めるほうがずっと生産的です。人をうらやむ暇があるなら、自分が出来ることを誠実にやればいいのです。そういう気の持ちようなんですよね。

大げさですけど、ルンのエピソードには、社会でやっていくための一番大切なものが込められている、と思ったりします。というわけで、今回もなにげにいい話でした。

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