メルクマール

イカ娘は、当初は話題作でも無かったはずですし、特に面白い要素があるわけでもないけれど、なぜか見てしまう魅力があります。僕だけでなく、世の中的にもそうのようで、トルネ（PS3の録画機能）のランキングでもトップレベルですね。　何が魅力なのか、うまく説明できないということは、”無意識に訴えるもの”があるのではないかと考えました。

ところで、『黄金比』というのをご存じでしょうか。およそ1対1.618（実際には無理数）で、人間が最も美しいと感じる比率と言われています。古代ギリシアで発見されました。

この比率にはいろんな性質があり、例えば以下の図（Wikipediaより転載）のように、黄金比で長方形を作ると、その中に正方形を無限に螺旋状に敷き詰めることができます。

古代ギリシアで発見されたということで、パルテノン神殿や、ミロのビーナスに黄金比を見出すことができます。　また、ルネッサンス期にレオナルド・ダ・ビンチによって再発見され、かのモナ・リザも黄金比を使ってレイアウトされていると言われます。以下はBOXさんより転載。

そこで『イカ娘』なのですが、イカ娘を特徴づけている『触手』の比率を調べてみました。エンディングの後ろ姿を使います。

24対38.8 は、1対1.617 ということで、ほぼ完全に黄金比です。（黄金比は1対1.618）　

また、上の図にあるように、黄金四角形に敷き詰めた正方形をプロットすると、螺旋形を描くことができて、これを対数螺旋の一種の『黄金螺旋』と呼びます。最も美しい曲線と言われ、自然界のもの、例えば花びらや貝殻などもこのカーブでデザインされていることが多いのです。イカ娘のうねうねした触手の動きも、良く見ると『黄金螺旋』に見えてきます。自然のもの（海産物）ですから必然でしょう。

この重畳された黄金比の構造が、イカ娘の「説明できないスルメのような魅力」の核心であるという仮説が、成り立つのではないでしょうか。古代ギリシアから続く、否、自然界や数学に折り込まれた基本的な「美」が、そこにはあるのです。

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