SとMという対称的な存在に見えますが、実は似たもの同士の二人。 えむえむっ! 第4話 『そんなこんなでカップルバカップル』 の感想です。
恋人ではない二人が、なにかの理由でデートすることになり、その過程で絆を深める、というのはラブコメの定番ですが、すごくうまくまとめたと思いますね。いいラブコメでした。美緒は可愛かったし、割り込んでくる辰吉や嵐子も良かった。
一見、美緒は太郎を振り回しているだけで、太郎はそれにタジタジになっているだけに見えますが、実は美緒は純粋に、太郎のためを思って行動していて、太郎も美緒のことを気遣っているのがポイントです。
つまり、二人は似たもの同士でしょう。自分のことよりも、人の事を優先するという点で。 美緒は嵐子のことが一段落したので、次は太郎のドM体質を治すためにひと肌脱ぐことにします。なぜ、恋人になるとドMが治るのかは不明ですが、みちる先生が焚きつけたのでは。先生にも別の目的があるので。
美緒は「困っている人を助けなきゃならない」という使命感を持っていて、そのためであれば結婚式の真似事でも、キスでも、なんでもやる覚悟があります。自分がそれで傷つくかもとは考えません。でもそれは、太郎を怒らせました。
彼の性格を考えれば、怒るのは当然です。太郎は人が傷つくのを見るのが嫌だし、自分が傷つけるのは何より嫌でしょう。好きでもない相手と結婚式やファーストキスをするなんて、そんな自身を傷つけるようなことを美緒がしたのが、許せなかったのですね。しかも自分が加害者になってしまった。彼がキレるのは常に、自分ではなく、人が傷付いた時です。
太郎がそういう男だということを、美緒は改めて理解しました。病院に運ばれながら「好きなところ」を言うシーンはいいですね。「今度じゃ、ダメ?」と言ったのを、律儀に守ったのが微笑ましいところで。今回で、かなり美緒が好きになりましたよ。
それにしても美緒は、第二ボランティア部を主催していて、「困っている人を助ける」と常々言ってますが、なぜいう使命感を持ったのかが気になるところです。彼女の過去についてはほとんど語られてません。今回初めて、子供の頃に友達が居なかったという話がありましたが、それは外に出してもらえなかったからか、子どもが居ない場所にいたからか、どうなのか。今後、美緒の過去や使命感についてのエピソードがあるのでしょう。
今回のエピソードで、美緒と太郎が急接近したと考えるべきではないですね。美緒はずいぶん大胆だったけれど、あれはあくまで太郎のドM体質を治すための演技、ですから。その作戦は失敗したと悟ったので、次回からは通常モードに戻るのでしょう。
でも、結婚式のあとのやりとりで、二人がいくらか分かり合ったのは確かで、今後の人間関係に影響は与えるでしょうね。嵐子との三角関係に期待しています。
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