メルクマール

第1話は、文芸映画のような静謐な雰囲気でありながら、ハッとする印象的なシーンが散りばめられた、素晴らしいクオリティでした。

でも第2話は、悪いわけではないのですが、普通の萌えアニメだったかな。映像的にも、内容も。第1話が特別で、渾身の力で作ったのでしょう。ただ、穹の描写には、１話の片鱗がありますね。家にいるシーンは、一人ぼっちの淋しさが滲み出ていました。一葉が訪ねて来たのを窓越しに見るシーンや、二人の会話を暗がりで盗み聞きするシーンは、やきもきしている感情がよく出ていて可愛いです。

なので、まだ期待しています。穹を描くという点については、手を抜かないはずだと。この作品、多くの女子キャラがいますけれど、みな穹の嫉妬の対象としての役割であって、ヒロインとして描きたいのは穹だと思うのですよね。他の女子キャラとは描写の力の入れ方が違うから。

でも当面は、一葉と瑛がストーリーの中心のようです。二人は実の姉妹なのかな。あるいは百合的な意味での姉妹？　まぁ、前者な気はする。一葉はビオラを弾くようですが、なぜビオラ？と思うんですよね。ビオラは、オーケストラでバイオリンのすぐ下の音域を担当する楽器で、あまりソロで活躍はしません。合奏あってこその楽器なのに、田舎で一人で弾いてどうするのかなと。姉がバイオリンをしているから、一葉はビオラにした、と考えると納得できます。

なにげない日常に見えるけれど、どこか危さがある、という雰囲気は、悠と穹の間にあり、一葉と瑛の間にもあります。奈緒など、他のキャラにもありますね。そんなエピソードを積み重ねつつ、悠と穹のストーリーを進めるのだとすれば、見ごたえのある作品になりそうです。

ポチっとして頂けると励みになります！↓