メルクマール

ローマが舞台ということで、直球で『ローマの休日』ネタでした。　王女アンは、イタリアに滞在中、多忙で自由のない生活に嫌気がさして脱走し、新聞記者のジョーに出会います。アン王女とジョーの、楽しくも儚い一日を描いた映画でした。

イタリアが全面協力した”観光映画”でもあり、真実の口、トレビの泉など、ローマの名所を巡っていくのですが、アニメでもそれをそのままやっていました。

違うのは、『ローマの休日』では、ジョーはアンが王女様であることにすぐに気づいて、スクープをものにするために連れ歩くのですが、ルッキーニは全く気づいてません。　映画では、ジョーの心境の変化が見せ場ですが、そういうドラマは無かったですね。　でも、「私の為すべきことに気づきましたから」というマリアに対して、正体に気づいていないのに「そっか、がんばってね」と言ったルッキーニの素直な言葉に、マリアは心を動かされたようです。

スクーター（ベスパ）に二人乗りして走るシーンが有名で、ポスターに使われるのはそのシーンですが、ルッキーニがマリアを抱いて空を飛ぶシーンが、それにあたるのでしょう。

マリアも、アン王女と同様に、自由が欲しくて脱走したのでしょうね。そしてルッキーニと楽しい一日を過ごしたけれど、ウイッチとしての義務を果たすために戦うルッキーニを見て、自分も義務を果たさなければならないと教えられた、そんなエピソードでした。

シャーリーは「X攻撃だ！」と言っていましたが、これはスポ根バレードラマの『サインはV』から来ているのだろうか？　二人のアタッカーが交差しながら打つという技でした。　どのあたりがXなのかはよくわかりませんでしたが、シャーリーが牽制して、芳佳がシールドで攻撃を引き受け、ルッキーニが突入するという連携でした。

ルッキーニがフィニッシュを決めるのは珍しい。シールドを多数、紡錘形に展開し、それをドリルのようにして突っ込んだように見えます。すごい技を持ってたんですね。「自分の故郷を守る」という気合で覚醒したのかな。

これからもロマーニャを拠点に活動するわけなので、マリアは今後も登場するのでしょう。現地政府とパイプが出来たのは大きなメリットで、ルッキーニは殊勲賞だと言えます。おしおきされちゃいましたけど。

なるべく全員のキャラに見せ場を作ろう、という苦労が見て取れますね。それぞれのキャラの買い物に、個性が出ていました。

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