メルクマール

はるかと純一は、傍からみると付き合っているも同然でしたが、でもはるかは2回も純一を振っているんですよね。2回目のときは「仕返し」に眉毛にキスをしましたが、OKはしていません。

とはいえ、純一としては、確かな手ごたえがあったので、クリスマスにはるかを誘って、3度目の告白しようと考えていたのでしょう。でも、はるかのほうが先に痺れを切らしてしまいました。

はるかは、当初は年下ということで戸惑いがあったけれど、純一に甘えても大丈夫なことが分かったり、公園でのエピソードに運命を感じたりで、純一に恋していることに気付いてしまった。でもそうなると、自分が純一を振ったことを思い出して、純一がまだ自分のことを好きでいてくれるかどうか、不安になったようです。

純一がはるかを好きなのは、誰の目にもバレバレだし、純一としても、自分の気持ちははるかに伝わっていると考えていたでしょう。でも女性は、はっきりした言葉が欲しいものなんですよね。 態度だけでは不安で。

もうちょっと待っていれば、純一が男らしく告白することができたはずなのに、はるかは不安のあまり待てなくなって、バスタオル姿で迫るという斜め上の行動に出ました。彼女の不器用さを表しているでしょう。　でもそれを受け止めて、きちんと告白した純一は立派だと言えます。

そんなわけで、それなりにまとまった青春ラブストーリーでしたが、思ったよりも波乱が無かったですね。はるかには、なにか裏があると思っていたのですが…。　3話の変態チックなシーンが華だったので、はるかはそういう要員でしょうか。

エピローグで結婚後のシーンを描くのは、ギャルゲーではありがちみたいですが、蛇足じゃないか？　そこは余韻を残すのがいいと、僕は思うのですが。

『森島はるか編』がこれで結末で、来週からはまた時間を戻して、別のヒロインの話になるのですね。なかなか斬新な構成と言えるけれど、ギャルゲーをアニメ化するための苦肉の策とも見えます。

同じスタッフによるゲームの『キミキス』もアニメ化されていますが、これも苦肉の策で、主人公が二人いて、別々のヒロインにアタックするという構成になっていました。世間では不人気だったようですが、僕はアリだと思ったんですけどね。一輝サイドのストーリーは、とても良かったですし。光一サイドは最悪でしたが、それはシナリオの問題であって、システムの問題では無いと思えます。

ともあれ、この作品では、主人公が同じ時間を何回も生きて、それぞれ別のヒロインにアタックするという構成になるようです。吉と出るか、興味があるところですね。

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